少し前置きが長かった。
さて、今回訪れた「アムール」は銀座にあるイタリアン「アロマフレスカ」や中野「カッフェ・アロマティカ」の姉妹店にあたり、イタリアン料理店グループが初めてオープンしたフランス料理店。場所は西麻布のレストランが並ぶ通りから路地を入った一軒家で、1階およびテラスはカジュアルな「ビストロ・ボーテ Bistro Beaute」というお店になっていて、その2階にある。
ダイニングルームは意外に広いこともあるせいか、少し天井が低く感じがしたりするものの、テーブルの配置がとてもゆったりしていて、隣席を気にすることなど全くなく、リラックスして食事を楽しむことができる。装飾もいわゆるグランメゾン系の華美さはなく、白を基調としたシンプルさで清潔感を醸し出している。
この日のメニューは下記の「旬のお任せコース」。
・幕開け とうもろこし(写真右上)
アイナメ(写真右上)
帆立貝
稚鮎
・日の出 フォアグラ=トマト
・紫陽花 エゾ鮑=野生アスパラ(写真左下)
・花火 鱧=夏大根
・水無月 シャラン鴨=万願寺とうがらし(写真右下)
・新緑 メロン=新茶
・楽園 マンゴー=パッションフルーツ
・余韻 プティケーキ各種 & 飲み物
実は「幕開け」の前に「アミューズ」(生ハム入り揚げパンとトマトのチップスを黒胡麻で食べる)があり、また、この日は余韻のあとにちょっとアニバーサリーのスイーツもあり、トータルで13品のフルコース。それをなんと4時間余りかけて堪能させてもらう。
メインディッシュはシャラン産鴨のスチーム料理。皮はパリパリ中はジューシーという逸品。万願寺とうがらしにはスライスされたアーモンドなども乗っていて、これが鴨の赤身の味をふんわりと和らげてくれてこちらも美味。肉好きには堪らない一品。ああ、また食べたい。
食後に、私は珈琲(ブルーマウンテン)をお願いしたのだが、友人の頼んだダージリン・ティーが特筆もの。これは富山にあるグレイスピースという会社が、良質なダージリンの茶葉を輸入して、それを立山連峰の天然水で独自に二次発酵させたというシロモノ。見た目はかなり薄いが、口当たりはまろやかで味には爽やかな香りとフルーティな甘みがあり、鼻腔には軽やかな香りが残る。こんな紅茶は初めてで、私も珈琲でなくこちらを頼めばと思わざるをえなかった。
アムール
http://maison510.jp/
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