先日、広島市と長崎市が2020年夏季オリンピック開催招致を検討すると発表した。今後いろいろな課題が浮かびあがるだろうが、私はこれは意義がある大会になりそうなので支持したい。一方で、2016年招致に失敗した東京都およびJOCは戸惑いを隠せない。共に2020年に再度立候補することを考えていただけにはショックであろう。
私は東京でオリンピックを開催することに一貫して反対だ。理由はいくつかある。第一に東京でオリンピックが開催されると、東京に「金」が集まる。これにつられて「人」も集まる。「モノ」も集まる。加えて「権力」も集まる。なにもかもが東京に集まってしまう。
これでは地方分権を目指している流れに完全に逆行している。東京でオリンピックが行われると、地方ばかりでなく大阪や名古屋といった大都市圏も埋没していってしまう。いくらコンパクトに開催するといっても、中央集権的なオリンピックは必要性がない。
第二に、オリンピックを東京に誘致することによって、東京に居住するJOC会長をはじめスポーツ貴族、体協関係者、体育教師などが妙に潤ったりする。これは土建屋を潤わせる以上に醜いことであることはいうまでもない。私はこうしたスポーツ貴族およびスポーツを食い物にする輩が好きではない。
第三に、東京に新しい競技施設を作る必要性はまったくない。いわゆる箱物は東京には十二分ある。ただし、改装、補強などする必要性の施設はいっぱいあるが・・・。
ということで、中央集権体制を変えるためにもオリンピックは絶対に東京以外の場所でやってもらいたい。オリンピック規約によって広島・長崎の共同開催が無理だとしても、日本は国を上げて広島での単独開催招致を推進すべきある。もし、オリンピックが「平和の祭典」というならば、広島と長崎ほどふさわしい都市は日本にはないのだから。そして、ヨーロッパのスポーツ貴族に支配されている国際オリンピック委員会(IOC)がどのような見解をしめすかも興味深い。
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