月曜日, 11月 30, 2020

セリーグが強くなるには、交流戦を36試合に、球場は広くする

あっという間に終わったプロ野球の日本シリーズ。今や実力も人気もパリーグとなったプロ野球。もはやパとセの格差はJリーグのJ1、J2のような状態である。この格差を穴埋めするには2つのことを急ぐ必要がある。

第1に交流戦を以前のように36試合に戻すことである。今のような18試合ではいつまで経ってもセのチームは交流戦で負け続けたとしても、終わればまたなんとかなるみたいな「ぬるま湯」に浸かっているだけになってしまい、真剣な「熱い湯」に浸かる意識がない。一方で、36試合だと交流戦が長すぎるという意見があるが、それならば交流戦は5月とオールスター明けの2回に分ければいい。

第2にセリーグは球場を広くするべきである。狭い東京ドーム、横浜スタジアムは来シーズン終了後に改築工事をするべきである。狭い東京ドームはバッターボックスを後方へ1メートル下げるだけでも外野のフィールドがかなり広くなる。あそこはマウンドが昇降式だが、そんなのぶち壊して移動式のマウンドを作ればいい。もう一つ狭い横浜スタジアムは外野のフェンスの上に高さ1メートルぐらいの透明のアクリル版を設ければいい。神宮球場は改築することが決まっているので、その時は両翼100メールの球場にすることだ。甲子園球場にしても両翼を広げることができるのではないだろうか。

あとはやる気の問題だ。そうしたやる気があるかないかでセリーグもチームも変わる。それができないようならば、いつまでたってもパセの格差は縮まらない。

金曜日, 11月 27, 2020

あれは夢か幻だったのかを思い出せてくれたN響@サントリーホール公演

先日(25日)サントリーホールで聞いたNHK交響楽団(指揮:原田慶太楼)のプログラムは、アメリカ、アルゼンチン、メキシコの作曲家たちによる南北アメリカ大陸を彷徨するプログラムだったが、そのなかで最後に演奏されたメキシコのマルケスによる「ダンソン 第2番」を聞いていたら、45年前のカリフォルニアのド田舎の光景が鮮明に蘇ってきてしまった。

1975年のある日の午後、ルームメイトだったメキシコ人のセルヒオが「カツヒコ、今日はメキシコへ行こう。ただし、30分ぐらいで行けるメキシコだけど」と意味深なことを言ってきた。少し訝しがったが、私が運転する車でサンフランシスコとサクラメントの中間にある私たちが住む片田舎の町から、セルヒオがもつ地図を頼りに小麦畑やぶどう畑のなかにある道をくねくねと走った。

そして、それこそ30分ぐらい走ってから畑のなかにポツンとある19世紀にに作られた家ばかりの町が現れた。町の中心であろう場所にはスピーカーが立っていて、そこからはマリアッチが流れていた。人影はほとんどなかったが、もうメキシコに来たというより西部劇の撮影場所に来たような錯覚に陥った。

車を町外れにおいて、我々はこの町唯一の食堂兼酒場へ訪れた。客は何人かいたが、もちろん全員がメキシコ人でスペイン語の会話がなされたいた。私は「セルベサ(ビールのこと)」と頼むと、しっかり歳を聞かれたので「ヴィエンテウノ(21歳)」と答え免許証を提示した。それからは、セルヒオの助けを借りながら私のつたないスペイン語と英語のチャンポンで主人やお客と話をした。

それによると、ここはゴールドラッシュの頃(19世紀半ば)に出来た町のようで、現在は100人ぐらいの住民がいるが全員がメキシコ人で、そのほとんどは季節(移動?)労働者だと。つまり、彼らのほとんどはここを拠点に何処かで麦、ぶどう、イモなどの収穫があるとそこへ短期的にヘルパーとして住み込みをしては、仕事が終わるとここに戻ってくるそうだ。我々が訪れた時はその端境期だったらしく「あと1〜2時間すれば、ここも満員になるよ」と。

そして、日が少し傾きはじめてからポツポツと人が集まり始め、そのなかにはどう見ても遊女らしき女も混じっていた。そして、みんなはビール(主にドスエキス)やテキーラを飲み始めて、誰かがギターを片手に歌い始め狂騒の世界に変わり始めていった。

あれは夢か幻だったのだろうか・・・。そんなことを思い出しながらN響が奏でるマルケスの音楽を聞いていた。

木曜日, 11月 26, 2020

FA選手は同一リーグかセリーグへ行く傾向がある

私は数年前から日本シリーズはセリーグのパリーグへの挑戦試合と考えていて、セの覇者がパの覇者に勝てるわけはないと思っている。で、今年の日本シリーズも大方の予想通りあっという間に終わった。マスコミは選手層の違いとか、データ分析力の違い、スカウト力&育成力の違い、といろいろ書きたてている。まあどれも正しいと思うが、私は選手のモチベーション(意欲)もあるのではないかと思っている。

その顕著な例がFA選手の移籍先である。FA=フリーエージェント制が開始されたの1993年。これまでに100人近くがこの制度を使って他球団へ移籍している。そのFA選手の多くはメジャーリーグを除くと、なぜか同一リーグへ行く傾向がある。一方で他リーグへ行く場合は、パからセへ行く選手は多くいるが、セからパへ移った選手は7〜8人しかいない。これはセのチームの方が年棒提示がいいからだと言う人がいるかもしれないが、それだけではないと思う。パの選手はセへ行ってもまあ活躍できると思っているが、セの選手はパへ行くことが不安なのではないだろうか。

具体例を申し上げると、あるセリーグの選手がFA資格を取得した。そして、パのチームが地元出身選手ということで熱烈なラブコールを送っていたが、彼が選んだのはセのチームだった。セのチームの方が年棒が良かったからということになっているが、実際はパへ移籍する怖さがなかっただろうか。パのチームは本拠地は広く風も吹く。それゆえにホームランは出にくいし守備も大変である。一方、セのチームの本拠地は狭くてホームランも出やすい。ドーム球場なので風も気にしなくていいから守備がしやすい。そして、パには速球派の知らない投手が多いからパのチームへ行くことを躊躇しなかっただろうか。

この10年間でセからパに移籍した選手は内川聖一(横浜→ソフトバンク)と中田賢一(中日→ソフトバンク)ぐらいである。他にサブロー(巨人→ロッテ)、平野恵一(阪神→オリックス)もいるが、彼らはいわゆる出戻りだし、木村昇吾(広島→西武)にいたっては入団テスト後の移籍なのでまともなFA移籍とはいいがたい。

このように、セの選手がパに移ることは非常に少ない。「人気のセ・実力のパ」と言われてもはや30年以上になる。そして、交流戦がスタートして15年になる。その間に選手たちはその実力差を肌で感じているはずである。セの選手はパへ行って自分の実力が通じるかどうかという不安を持っていると思う。

水曜日, 11月 25, 2020

ついに感染拡大はノンストップ状態に入ってしまったのか

大方の予想を越え、3連休前に東京以外でも1日に300人、400人、500人の爆発的感染拡大が始まってしまった。こうなると3連休後の感染拡大に拍車がかかり、今週以降は政令都市を抱える都道府県では毎週過去最多の感染者数を更新するに違いない。

          5週前 4週前  3週前 先々週  先週
東京都(1397万人)1068人→1193人→1339人→2075人→2821人
北海道(524万人)  245人→ 373人→   732人→1417人→1633人
愛知県(754万人)  189人→ 374人→   504人→  814人→1076人
大阪府(881万人)  512人→ 777人→   923人→1479人→2004人

全国(12616万人) 3938人→4703人→6051人→9572人→13545人

ここまで感染者が増えると、もはや感染経路がどうのこうの言っていられない。誰がいつどこで感染するか解らない状態になってしまった。もうワクチンが配布されるまで防ぎようがないのだろうか・・・。そのワクチン開発・配布も大事だが、私は早く特効薬ができることを願っている。それも後遺症にならない特効薬を早急に開発してもらいたい。そうすれば、仮に感染したとしても、少しは安心できる。

そして、個人的には今はとにかく感染しないように免疫力をアップするよう心がけている。①バランスの取れた食事②適度な運動③しっかりした睡眠などに注意してコロナ禍を乗り切れるよう頑張っている。



火曜日, 11月 24, 2020

さあ、年末年始の移動はどうなる?

何処かのカエル似のオジサンが「我慢の3連休」と言ったが、実際はそのオジサンが推進したGo to トラベルによる「大賑いの3連休」が終わった。私はステイホームで競馬三昧の3連休(成果は言わずもがな)だったが、やはりステイホームとなるとなんやかんや食べてしまい太ってしまう・・・。

で、その3連休後の次なる国民の大移動は年末年始の帰省である。すでにこのことはあちこちで話題になっているようで、先週も飲み屋で常連客たちが年末年始をどうするかを思案中と言っていた。九州出身の人は「私のところは県庁所在地から離れているド田舎だから、周囲の目を考えると帰省は無理」と言い、大阪出身の人は「高齢の親がいるのでやはり迷います」と悩んでいた。

一般的に考えると前者は止めるべきだと思うし、後者はもはや東京も大阪も関係ない状態だから普通に帰ってもおかしくないと考えてしまう。こうした時にPCR検査を誰もがすぐに受けることができれば、ひとまずは安心して帰省出来るはずである。これまで私は医療・介護従事者とライブ活動者は優先的に検査を受けられるようにと主張してきたが、今後は帰省する人にも簡単に受けられるようにすべきである。

もはや以前のようなPCR検査抑制論も無くなったし、地方自治体や医療機関はどんどん検査を行うべきである。それを行えばGo to キャンペーンに関係なく経済活動は行えるのだから。


日曜日, 11月 22, 2020

新宿末広亭11月中席・夜の部

一昨日(20日)は新宿末広亭で開かれていた11月中席・夜の部(千秋楽)を聞いてきた。客席は東京で感染者が2日続けて500人超えしたせいもあり、勝手にソーシャルディスタンスのかなり寂しい状態。なんか20年前の末広亭のようでもあった・・・。出演者と演目は下記の通り。

林家さく平  『転失気』
林家たま平  『出来心』
ニックス   漫才
金原亭乃ゝ香 『桃太郎」
入船亭扇辰  『たらちね』
林家楽一   紙切り
宝井琴調   講談『赤穂義士銘々伝・赤垣源蔵 徳利の別れ』
春風亭柳朝  『猫の皿』
ぺぺ桜井   漫談
林家しん平  (不明)
柳家さん遊  『饅頭恐い』

 〜 仲入り 〜

桂 文雀   (不明)
マギー隆司  奇術
柳家小ゑん  『ぐつぐつ』
入船亭扇遊  (不明)
ストレート松浦 ジャグリング
林家たい平  『井戸の茶碗』

前座の林家さく平はトリのたい平師匠の弟子、というより息子。続く林家たま平は林家正蔵の息子。こちらはすでに二ツ目。落語界も政治家や芸能界と同じように二世三世が多くなってきた。ニックスは芸歴22年の美熟女姉妹の漫才。金原亭乃ゝ香は元ミス東洋大学という美人。ということで、最初の4組は世襲と美人だらけ。w

さく平は落語はともかく舞台転換(座布団返し、マイク交換など)の所作がとてもスムーズ。さすがに蛙の子だけはある。たま平はテレビドラマ(『ノーサイド』)で注目されたが、本業の高座も堂に入っていてかなり期待が持てる逸材。ニックスはお客さんの少なさに戸惑っていたが、それでも妹のトークは軽妙。姉にもう少し覇気が欲しかったが。乃ゝ香は最近二ツ目に昇進したばかりだが、滑舌がとても容姿と同じように綺麗。次はもう少し狭い会場での高座を間近で聞いて(見て?)みたい。w

真打の皆さんのなかで特筆したいのは柳家小ゑんの『ぐつぐつ』。話は居酒屋のおでん鍋でのおでんの具同士の会話。これって三遊亭円丈の噺かと思って調べたら、なんと円丈の元ネタは小ゑんが原作で、小ゑん師匠が本家本元。ということで、この噺を作られたのはかなり前だと思うが、今聞いてもまったく色あせない新作落語。そして、このネタはすでに他の落語家が口演されているのようなので、いずれ古典と定着することは間違いない。元祖『ぐつぐつ』を聞けたことはラッキーだった。

トリの林家たい平は『井戸の茶碗』。この日はたい平が主任を務める中席の千秋楽ということで、たい平はこのネタを最後まで取っておいたのではないだろうか。ということで、マクラもそこそこに本題に入る。話の展開は非常にオーソドックスながら、途中に「笑点」メンバーのくすぐりを入れるなどサービス精神は忘れない。ただ、これは満員のお客さんなら受けるかもしれないが、昨日のような客席が2〜3割しか入っていないという場合はちょっと無理がある感じがする。今後は「落語家は寄席では客層を見ながら、そしてマクラを話していながらネタ=演目を決める」(この日の高座で2人もこのセリフを言った)ではないが、客層を見てネタの内容を変えるぐらいの臨機応変さが欲しいような気がした。それでも、たい平師匠は大ネタを気負うことなく、登場人物の特徴をうまく捉えながらしっかり噺を進めていく。それゆえに、コロナで客席が寂しかったのが残念でならなかった。




木曜日, 11月 19, 2020

霜月の三枚看板 雲助・一朝・小里ん(くもいっちょこりん)

昨日(18日)は国立演芸場で開かれた「霜月の三枚看板 雲助・一朝・小里ん(くもいっちょこりん)」へ行ってきた。3人合わせて214歳の高齢者の会でもある。w 演目は下記の通り。

柳家り助   「桃太郎」
柳家小里ん  「提灯屋」
春風亭一朝  「包丁」
 〜 仲入り 〜
五街道雲助  「夢金
 
開口一番は柳家海舟の弟子の柳家り助。つまり柳家小里んの孫弟子になる。落語の「桃太郎」は子供が大人に桃太郎を教えるという主客転倒の噺。柳家り助は滑舌も良く、テンポも間合いも上手く、ちょっとしたツボを作って軽妙に進めていく。この人、ひょっとするとひょっとするかもしれない。

「提灯屋」はチラシ広告の読めない町民のために隠居がその広告を読むというたわいも無い噺なのだが、百戦練磨の柳家小里んの手にかかると、外連味のない正統な小噺のように聞こえてくるから不思議。

「包丁」は新しい女ができたので今世話になっている女(清元の師匠)の別れ話を友人に頼んだら、その友人がその女の新しい男になってしまうという滑稽噺。前日まで体調にちょっと不安があった春風亭一朝だったが、そんな素振りは微塵も見せず、自慢の喉も聞かせながらじっくりと噺を進めていく。一朝懸命のいい味を出していた。

「夢金」は船頭の熊蔵が商家の娘を悪党の侍から救って、最後には200両の大金を手に入れるという夢噺。五街道雲助は江戸風情の光景を語りと所作で描いていき、ひとときの江戸の夢物語を味わえさせてくれる。雲助師匠の小粋な世界はほのぼのしていて楽しい。






日曜日, 11月 15, 2020

コロナは大したことがないと思っている人は北海道へ行こう

世の中には「コロナは流行っても大したことにはならない」と思っている人が結構いる。こう思う人は身近に高齢者や基礎疾患をもっている人がいないのか、自分の仕事が客商売でなかったり、そうした友人も知人もいないのだろう。まあこういう人は周囲に気配りをしないセルフィッシュな人が多いので、どんな声も聞く耳をもたないだろうから、自分もしくは身近な人が当事者にならない限り、考えを変えることはないだろう。

確かに現在の日本は諸外国に比べて感染率も致死率も低い。しかし、何度もいうがウイルスは変異する。先日東京大学の河岡義裕教授らの研究グループが発表した論文によると、現在世界で流行しているウイルスは、中国・武漢から始まった従来型のウイルスより感染力が強いことがわかったという。その感染力は変異型の方が従来型より人の細胞に入る能力が3~8倍高かった、とのこと。

今やアメリカでは日に15万人近く、ヨーロッパ各国でも3万人前後が毎日感染している。アメリカでは西部のカリフォルニア州、オレゴン州、ワシントン州が州外への旅行の自粛や、州に到着した人には14日間の自主隔離を行うことを求めることになった。似たような措置はヨーロッパ各国でも行われていて、州や県単位での移動制限を設けている。

ところが日本はどうであろうか。相変わらずGo toキャンペーンである。しかし、北海道では連日感染者が200人超えで、死亡者も相次いでいる。「コロナは流行っても大したことにはならない」と思っている人は、いい機会なのでGo to キャンペーンを利用して、魅力度ランキング1位の北海道を思いっきり旅行しよう。



土曜日, 11月 14, 2020

精彩に欠けた大相撲11月場所6日目

昨日は両国国技館に大相撲11月場所を観に行ってきた。今場所から最大観客動員は5,000人となり、マス席も1席に2人座れるようになった。ところが、どう見ても客席は1階のマス席が8割程度、2階の椅子席にいたっては1〜2割程度しか入っておらず、トータルで3,000人余ぐらいしか入っていないような寂しさであった。


というのも、今場所は初日から白鵬、鶴竜の両横綱が休場、3日目から大関朝乃山が右肩負傷で休場、そして5日目から新大関正代まで欠場して、大関は貴景勝1人というお寒い場所になってしまったからであろう。加えて、コロナ禍ということもあり地方から団体客も少なく、また外国人にいたっては皆無ということで、客席の彩りというか寂しさは驚くほどであった。

そして、取組も「待った」はほとんどなくて良かったのだが、「物言い」がまったくないというハッキリした勝負ばかりで、接戦のない盛り上がりのかけるものばかりであった。特に十両はそのほとんどが幕内経験者ということもあり、顔馴染みであるのはいいのだが、なんか気の抜けたサイダーみたいな取組ばかりでちょっと愕然とした。


今場所の大相撲が今後どうなるか分からないが、2ヶ月後の来年1月にまた本場所が開かれるとき、両横綱が出ないようであれば、即刻引退勧告を出すべきであるし、他の関取しても精彩のない相撲をした者に対しては罰金を課すなどの制裁処分を下すと当初から通達を出さないと、大相撲はダメになってしまうような気がしてならなかった。なんかチケット代の半額も満たされた感がない大相撲観戦だった。

【追記】土俵入り前、十両最後の取組に登場したのが琴奨菊。千代ノ皇に寄り切りで負けたが、この相撲が結局最後の土俵となった。おつかれさまでした。

木曜日, 11月 12, 2020

栃木県が何で魅力のない県なの?

ブランド総合研究所なるところが毎年発表する「都道府県魅力度ランキング」で今年は栃木県が最下位となった。8年間最下位を続けた茨城県は47位から42位へと大躍進した。

このランキングがどのようにして作られているかは全くの不明だが、個人的見解を言わせてもらえれば、栃木県の魅力度は茨城県や群馬県よりは低くない。茨城県の人には申し訳ないが、私が茨城県を訪れたのは3回ぐらいしかない。いずれも仕事(水戸2回、日立)だけで、競馬好きの私ですら美浦トレセンに行ったことはないし、陶器で有名な笠間へも行ったことがない。一方、栃木県となると少なくとも10数回以上は行ったことがある。宇都宮、栃木、日光、湯元温泉、那須温泉、足利、足尾、大田原などで、埼玉県より間違いなく訪れた回数は多いと思う。ちなみに群馬県は高崎、前橋、沼田、安中、桐生、スキー場、温泉地などで、これまた埼玉県より数多く訪れている。ということで、個人的には北関東では茨城県がダントツに訪れた回数が少ない。

では、全国的にみると、私が行ったことがない県は和歌山、徳島、高知の3県なのだが、これまで訪れた県のなかで、申し訳ないが魅力を感じなかった道府県となると、すぐに頭に浮かぶのは福井県、三重県、山梨県だろうか。福井県となるとへしこぐらいしか頭に浮かばない。三重県となると伊勢以外に何があるの?と聴きたいぐらい。山梨県にしても富士山は別にして他にはワインぐらいしか魅力のあるものが頭に浮かばない。

ということで、私にとって都道府県魅力度ランキングの下位は栃木県ではなく福井、三重、山梨、茨城の4県となる。まあ、こんなランキングはどうでもいいことなのだが、やはり栃木が最下位というのには納得がいかない。来年はぜひとも関東以外の県が最下位になってもらいたい。




火曜日, 11月 10, 2020

2週間前より約1.25倍。北海道、愛知県、大阪府はもっと。

この2ヶ月横ばい状態だった東京の新規陽性者数が明らかに増加傾向に転じた。3週前は1068人だったのが、先々週は1193人に、そして先週は1339人である。2週間前より約1.25倍になっている。

東京以上に感染者が増えているところが、北海道、大阪府、愛知県である。

            3週前 先々週 先週
北海道(524万人)   245人→373人→732人 約2.98倍
愛知県(754万人)   189人→374人→504人 約2.66倍
大阪府(881万人)   512人→777人→923人 約1.80倍

この勢いでいくと、週単位でも北海道と大阪府の感染者数は東京都を上回りかねない。こうした状況を作ったのはGo to トラベルの影響であると共に、大阪府などはあの都構想の住民選挙の影響もあったのではないだろうか。もし、あれが郵便投票も認められていたら、大阪の感染者は減らすことができたのではないだろうか。今後、日本でも郵便投票が行われるようになればいいのだが・・・。


こうした状況になると、東京都でも21日〜23日の3連休以降には1日に300人、400人、500人の爆発的感染拡大が始めるのではないかと危惧してしまう。もしそうなると、また酒類を提供する飲食店は夜10時までの営業になり、室内でのライブ活動やイベントは徹底したソーシャル・ディスタンスや制限が求められるだろう。今後とも細心の注意が必要だ。

日曜日, 11月 08, 2020

トランプは所詮過半数の支持がない大統領

アメリカ大統領選が“ほぼ”決着した。日本での予想はどちらが勝つか分からないというのが大半であったが、私はバイデンが勝つとずっと信じていた。



なぜかといえば、アメリカ国民も日本と同じように反知性主義に疲弊していると思ったからである。トランプの馬鹿にしきった言動には流石に中間層や保守層からも反感を抱かれていた。加えて、コロナ対策の甘さに呆れていたこともある。ましてやトランプ自身まで感染する失態を演じるなど、感染症の恐ろしさを軽視したのが最大の失点だった。

今は“まだ”開票中ということで報道もしくは調査されていないのかもしれないが、いずれコロナ感染者の政党支持率がわかるに違いない。この調査が行われたら感染者の6〜7割は共和党支持者と判明するのではないだろうか。なにぶん共和党支持者はマスクをしないのだから。仮にこのような結果が出たら、感染を拡大させたのは間違いなくトランプの仕業となる。こうしたことを多くのアメリカ国民はある程度察していたに違いない。

あとバイデンが戦術的に成功したのは徹底したブルーウォール(本来は民主党が強い地域)へのテコ入れだろう。バイデンはデラウェア選出だが、生まれはペンシルベニアなので、出身地では絶対に敗けたくなかったので、相当数の演説を行なっていた。これがかなり影響したのか、ミシガン、ウィスコンシンとブルーウォールの2州とミネソタで、共和党からの覇権奪還に成功した。

そして、トランプは西部の保守層が多いネヴァタでも敗けた。これはコロナのパンデミックによってラズベガスやリノなどの観光客が激減して大量に失業者がでたからである。つまり、これもトランプのコロナ対策の失敗の証でもある。

トランプはジョージアやアリゾナでも敗けそうである。ただ、この2州での敗ける理由は、コロナだけでなく人口構成が変わりつつあるからである。ジョージアの中心地アトランタ周辺には新たな企業が多くでき、ここ数年民主党支持基盤の東部から数多くの人が移住するようになった。一方、アリゾナはカリフォルニアで成功したヒスパニック系が土地価格がカリフォルニアより安いアリゾナに求めるようになり、アリゾナでヒスパニックの人口がここ数年激増したことによる。こうしたことから、ジョージアもアリゾナももはや共和党の安定州とはいえなくなっていたのである。

現時点で、アメリカ全州での得票率はバイデン50.6%、トランプ47.7%である。トランプは前回の46.0%(ヒラリークリントンは48.1%)より多いものの、過半数を越えることはできなかった。オバマ前大統領は2008年の選挙では52.9%、2012年のときには51.06%を獲得している。つまり、トランプは所詮、過半数の支持を得られない大統領なのである。


木曜日, 11月 05, 2020

さん喬を聞かぬは一生の損

昨日(4日)は久しぶりに浅草まで足を伸ばし、浅草見番で開かれた「さん喬 双つ玉 ~お藤松五郎・鴻池の犬~」という落語会を聞きに行ってきた。会場は浅草芸者のお姐さんが踊りや三味線などの稽古をする場所で、座席は余裕のある座布団席が主体。演目は下記の通り。

春風亭枝次  「子ほめ」

柳家さん喬  「お藤松五郎」

 〜 仲入り 〜

柳家さん喬  「鴻池の犬」

       ♪三味線 太田その

開口一番の春風亭枝次は春風亭百栄の弟子。最近行く落語会の開口一番はなぜか「子ほめ」ばかりで、話が始まった途端に苦笑してしまった。ごめんなさい。

「お藤松五郎」は名人・六代目三遊亭圓生が得意とした話らしい。主人公は3人。茶屋を営む美人のお藤とその母。2人は道具屋の旦那に世話になっている。お藤を慕う一中節の三味線弾き松五郎。そして、母がお藤と松五郎の仲をとりもたそうとするが、話は奈落の底へ落ちるかのように二転三転していき、最期は・・・。先日聞いた「浜野矩随」と同じように柳家さん喬はその表現力で観客をぐいぐいと江戸の世界に引きずり込ませる。ただ、今回は初演ということもありちょっとぎこちない部分も見受けられた。それでもこの複雑怪奇な話を真正面から真摯に演じるている姿は素晴らしかった。この噺はさん喬の新たなる境地を開くかもしれない。

「鴻池の犬」は上方落語の名作。それを東京風にアレンジ(誰がしたの?)。ある商家(乾物屋?)の小僧が3匹の捨て犬(クロ、ブチ、シロ)を育てる。しかし、そのうちの1匹クロが大阪の鴻池にもらわれることになった。クロを一番可愛がっていた小僧は、クロがいなくなった後はブチとシロを邪険にするようになり、ブチは不慮の事故に会ってしまう。翌日シロは大阪にいるクロ兄に会いに行くために江戸を出る。大阪への道中はお伊勢参りをする犬ハチと旅をする。この時の道中は下座(お囃子)も入り楽しい。そして、伊勢と大阪に別れる時の切なさをさん喬は見事な“犬芸”で表現する。ハチと別れたシロは大阪でクロと再会する。とてもメルヘンチックな物語であり、ファンタジックなさん喬ワールドを満喫。以前「さん喬を聞かずして落語を語るなかれ」の気持ちでいると書いたことがあるが、今や「さん喬を聞かぬは一生の損」という気持ちでいる。