2012年11月、当時の野田首相が党首討論で議員定数削減など「身を切る改革」をやるならば「解散する」と断言したの対して、安倍自民党総裁も「やろう」と応じた。そして、選挙後に自民党政権が樹立された。しかし、あれから1年半「身を切る改革」はいまだに何の進展もない。加えて、一票の格差是正にも乗り出そうという気構えすらない。つまり国会はいや安倍政権は何の約束も守ろうとしていないのである。
一票の格差は現在衆議院で2.43倍、参議院で5.00倍あり、いずれも最高裁で「違憲状態」の判決が出ている。この格差を限りなく1倍にする必要性が迫られている。まあそれは無理としても、最低でも衆議院は1.5倍以内、参議院は2倍以内にすべきである。また、議員定数も衆議院は現行より小選挙区で最低50人以上、比例代表区で30人の合計80人以上を減らし、参議院は現行の242議席から200議席に減らすべきである。これぐらいしなければ、とてもじゃないが「身を切る改革」とは言えない。
国会がこうした一票の格差および定数削減を自らすることができないならば、いろいろな機関(マスコミ、大学、シンクタンクなど)が選挙制度改革を含めて「身を切る改革」案をどんどん提案するべきである。また、国会が第三者機関の有識者会議を設置して改革案を提示するのもいいだろう。ただし、その際に有識者は間違っても国会議員の息がかかった人たちは取り除いてもらいたい。でなければ、その会議は何の意味もないのだから。
いずれにしろ「身を切る改革」をしようとしない安倍政権を支持することなどができようか。
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