月曜日, 5月 04, 2015

美食日記「杉もと」(飯倉片町)

京料理を主体とした日本料理店。飯倉片町の交差点から麻布十番方面へ下った左側(東側)にあるお店。店の扉は鋼鉄製の重厚なものでどことなく入りにくい。しかし、その扉を開くと落ち着いた田舎風の空間が広がり、弓形のカウンター(ゆとりある8席)とテーブル席が2つある。この日はカウンター席で下記のおまかせコースをいただく。

・前菜五種
  子持ち飯蛸の桜煮
  餅鯨の味噌煮、マスタード、ほうれん草のエスプーマ
  たらの芽と白魚の昆布籠盛り
  巻き湯葉、蕗の薹味噌
  桜海老の塩マシュマロ
・刺身
  のど黒ハワイの黒い塩、〆鯖、本鮪背とろ&赤身、つぶ貝、細魚に雲丹醤油のジュレ
・特製スープ
  帆立しんじょうと水雲のエスプーマ
・口替り
  厚切り蒸し鮑(あわび)肝昆布のせ
  ホンナとサシボ、大徳寺麩の白酢和え
・珍味
  淡路島産「生干このこ」
  (雲丹を思わせるような磯の香りと味わいをお楽しみいただきます)
・焼物
  真鯛の胡桃味噌&生うに焼き、甘酢新生姜、おからの小鉢と大根おろし
・煮物
  目鯛と白木耳、芽キャベツと生湯葉の煮物

・お酒
  ビール アサヒプレミアム生ビール【熟撰】
  ワイン 「心の雫」(能登ワイン)
  日本酒 磐城壽(浪江町→長井市)

前菜はどれもこれも手の込んだもの。なかでも「たらの芽と白魚の昆布籠盛り」の昆布籠は精微な手の込んだもの。これ食べちゃっていいかなぁと思いながら食べてしまったが、磯の香りと料理人の心意気が共鳴し合っている逸品。

 

刺身はもちろん旬のもの提供しているようで、この日いただいたなかではのど黒が一番。ハワイの黒い塩を上からまぶしてあって酒が進む。こういうお刺身は反則と言いたい。(笑)特製スープはモズクのちょとした滋味と帆立貝の甘みが重なりあって、風味が口のなかを幾重に広がっていく美味。それにしても日本料理店でエスプーマとは驚き。

 

口替りと珍味は酒飲みに堪えられない一品。特になまこの卵巣を干した「生干このこ」は、海の豊かさを味わせてくれると共に酒を進ませるニクいやつである。お店には日本酒は獺祭や黒龍などちょっと垂涎のものもあったが、そんななかで復興支援の立場から元は浪江町にあった「磐城壽」を。また、料理に合うという大将のおすすめから「心の雫」(能登ワイン)もいただく、これはかなりの美味しいワイン。日本のワインは本当に日進月歩だ。

なお、ここはサントリーホールから徒歩10分程度。今度はコンサート帰りに立ち寄ることにしよう。いい店を見つけた。w 

杉もと京料理 / 麻布十番駅六本木一丁目駅六本木駅

夜総合点★★★★ 4.0


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