月曜日, 4月 04, 2016

大吟醸 vol.4 @渋谷に福来たる

一昨日(2日)は渋谷・桜ヶ丘にある渋谷文化センター大和田さくらホールで開かれていた毎日新聞落語会「渋谷に福来たる」の「大吟醸 vol.4」を聞いてきた。出演者と演目は下記の通り。

さん喬、権太楼、雲助 鼎談(おしゃべり)
林家扇   『金明竹』
柳家さん喬 『笠碁』
 〜 仲入り 〜
柳家権太楼 『茶の湯』
五街道雲助 『お若伊之助』

鼎談はさん喬師匠が司会のもと、ちゃちゃを入れる権太楼師匠、我関せずの雲助師匠で、話がどんどん非ぬ方向に進んでいく。3年前に聞いた時もそうだったが、この3人では鼎談は成立しない。でもそこが落語家ならでは面白さでもある。

開口一番の林家扇は自称落語界の剛力彩芽という女流で、林家木久扇の弟子。なんで女流が木久扇師匠の弟子になんかと思うが、木久扇師匠は「ラーメン」と「アホ」だけでなく、実は落語は明快で上手い。ということで、彼女(扇)の『金明竹』も滑舌がとてもクリアで聞いて気持ちがいい。

柳家さん喬は師匠である五代目柳家小さんが得意とした「笠碁」を渋く熱演。ヘボとザルのご隠居同士の「待ったなし」の碁打ちを、ゆっくりかつ味わいのある仕草で滑稽に演じていく。いぶし銀の芸の世界である。ただ、個人的には師匠のときは滑稽噺より人情噺か廓噺を聞いてみたい。

初めて聞く「茶の湯」。柳家権太楼が茶の湯ならぬ泡の茶を飲む様に会場は大爆笑。滑稽噺は演じたら権太楼は鬼に金棒だ。そして名人芸である。

五街道雲助は「お若伊之助」を飄々と演じる。この人は時々上手いのかそうでないのか分からないときがあるが、それでも自然と噺のなかに引きこもられていく。不思議な人である。名人というより達人芸なのかもしれない。

大吟醸の師匠たちはやはりみんな上手い。来年もぜひとも共演してもらいたい。

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