火曜日, 5月 26, 2009

新型インフルエンザのマスク予防に疑問

マスクは本来「風邪にかかっている人」がせきやくしゃみなどを飛散防止するためにあるもので、「風邪にかかっていない人」が予防のためにつけるものではない。ところが、花粉症、ダスト、紫外線などの対策としてマスクが用いられから、いつの間にか風邪の予防にもマスクという風潮になっている。

花粉やダストとウィルスの大きさを比較してほしい。花粉やダストはある程度目に見えるもので、マスクが予防になるということは解る。実際、私も掃除機を使うときにマスクをしたりする。しかし、ウィルスは誰の目にもまったく見えない。仮にマスクを通さないとしても、逆にマスクに付着して伝染したり拡散させているような気がする。

私は細菌学者でも医者でもないが、マスクがインフルエンザの予防対策になるとは鼻っから信じていない。というのも、2003年のSARS(新型肺炎)問題のとき、香港や中国南部では市民のほとんどがマスクをしたが、残念ながら数多くの死者を出してしまった。SARSの感染方法は今だに飛沫感染なのか付着感染すら解っていない。それゆえに、マスクを過信しずぎて手洗いやうがいを怠った人も多かったという。

2006年12月、東京ではノロウィルスが蔓延した。その頃私は肩の怪我のために長期入院を余儀なくされていたが、病院では医者、看護婦、職員たちは誰もがマスクをしていた。しかしながら、私が入院していた病棟の看護婦のほとんどはノロウィルスにやられてしまった。

そして、今回の新型インフルエンザ騒動でも、ニューヨークの模擬国連に参加した女子高生2人はニューヨークで四六時中マスクをしていたにもかかわらず感染してしまった。彼女らの話では「マスクをしているのは私たちだけだった」というのに、彼女たちはマスクの効果も全くなく残念なことにウィルスにかかってしまった。

冒頭にも書いたがマスクは「風邪にかかっている人」がせきやくしゃみなどの飛散防止のためにある。つまり、マスクしている人は健康な人でなく、本来は病気の疑いのある人なのである。海外ではマスクしている人を見ると不安がる人がとても多い。病気がうつるんじゃないかと思ってしまうからである。

インフルエンザに対する最大の予防は手洗い・うがいはもちろんのこと、身近なドアノブや手すりなどをこまめに殺菌・除菌することではないだろうか。また、人が集まるところには消毒液を常設しておくことも大切だろう。他にもいろいろあるだろう。

それにしても、これだけマスクが公然化していくと、犯罪者にとって嬉しい社会になってしまう。早くマスク依存症および過信症から脱した社会に復帰してほしいものである。

0 件のコメント: