日曜日, 11月 09, 2014

美食日記「リューズ」(六本木)


友人の誕生日祝と私の3週連続万馬券ゲット祝を兼ねて、六本木にあるレストラン「リューズ」を訪れる。お店は六本木交差点から俳優座劇場前を通り過ぎ、2本目の道を東京ミッドタウン方面へ曲がった右手の白い洒落たビルの地下にある。

店内は地下にしては天井が非常に高く、黒を基調としたシックなデザインになっていて、大人の空間を醸し出している。ダイニングルームはテーブル席のほかに、オープンキッチンを眺められるカウンター席、パーテーションで2つに分けれることもできる個室がある。シェフの飯塚隆太さんは国内外のお店で修行を重ね、六本木ヒルズ内にある「ラトリエ ドゥ ジョエル・ロブション」の料理長も勤め、2011年2月にここにお店をオープンさせた。

さて、この日いただいたメニュー「MENU Degustation(メニュー・デギスタシオン)」は下記の通り。

アミューズ
・豚肉のリエットとベーコン入りのマドレーヌ・サレ(写真左上)
・パンプキンスープ
前菜
・雲丹のフォンダン ズワイ蟹を乗せて スダチの香る冬瓜のソースを注いで(写真下①)
・フランス産鴨フォアグラのソテーをビーツと共にフランボワーズの香りで(写真下②)
・セップ茸のラヴィオリに軽やかな栗のエキュームを乗せて(写真③)
魚料理
・ハタのポワレ 法蓮草のソテーを添え 黒胡椒風味のジュと共に(写真④)
肉料理
・鹿児島産猪と豚足をクレビネット包み焼きに 猪のコンソメソースで(写真⑤)
アヴァンデセール
・レモンティのクリームブリュレ(写真⑥)
デザート
・洋梨のキャラメリゼとなめらかなムース 和梨と次郎柿と共に(写真⑦)
・誕生日祝の苺のショートケーキ(写真⑧)
・食後のお飲み物とミニャルディーズ

アミューズは小麦のペーパーで巻いた豚のリエットとマドレーヌ・サレ、そしてパンプキン・スープ。前菜は3品。1皿目の雲丹のフォンダンは、雲丹の甘い香りとカニの塩味が程よく溶け合い、またスダチの酸味もこれまた程よく残り、なんとなく日本酒を飲みたくなるような逸品。

①  

2皿目のフォアグラのソテーは、フォアグラに脂っぽさやドロドロ感など一切なくフワフワ感をしっかり味わえる。これまで食べてきたフォアグラはいったい何だったろうと思うぐらい引き締まった味で感動もの。下に敷かれている赤いビーツと一緒に食べると、フォアグラの味がより一層引き立つ。トレビアン!

3皿目はセップ茸。セップ茸は人工栽培しているものがないらしく、松茸と同じように自然採取のみという貴重なきのこ。それがラビオリの中に包まれている。もちろんそれを単独で食べてセップ茸の風味を味わうのもいいが、カリッと揚げられた栗と一緒に食べ合わせると、甘味も増して頬っぺたが落ちそうになる。

③  

メインの魚料理はハタのポワレ。ふっくらしたハタにちょっと渋めの味の法蓮草のソテー、そして黒胡椒と見た目はポピュラーな魚料理だが、これがかなり複雑な味わい。なんかどこかに隠し味があるような・・・。

続くメインの肉料理は猪のシヴェ。鹿児島産猪は豚足と混じり合っているせいか、ジビエ特有の血の気けや臭みがほとんどなく、ジビエ好きにとっては少々物足りない。でも、これぐらいにしないと一般の人は食べることができないのかもしれない。

⑤  

とまあ、普段ならばここでまでで、デザートのことを書かないで終えるのだが、今回はデザートが素晴らしかったので続きを。(^-^)

最初に出てきたアヴァンデセール(メインデザートの前の一皿という意味らしい)のレモンティのクリームブリュレは、爽やかな紅茶の風味と酸味が漂い、これは次も期待できるぞ、という予感を走らせる。そして、出てきた洋梨のムースは、和洋の梨に柿を混ぜあわせた共演で、秋の五味を表現しているスイーツで、正直これまで食べてきたデザートのなかでもナンバー1といっても過言でない。また、続く誕生日祝いのショートケーキもスポンジの柔らかさもパーフェクトで甘さも控えめ。おかげでペロリとふた皿も食べてしまった。またコーヒーと共に食べたミニャルディーズも美味しかった。

⑦  

それにしても、このお店のパティシエ(若い2人だそうです)はかなりのハイレベルだ。スイーツに詳しい女性の口を唸らせるだけでなく、スイーツのことをほとんど分からない私にここまで書かせるとは。(笑)

あと、ここで特筆すべきはパンの美味しさだ。ルクセンブルグから空輸されているものを厨房で焼いているという。表面はカリカリながらも中はもっちもっちで、風味といい、香りといい、言うことなしだ。同行の女子はこれまで食べたレストラン・パンのなかで最高と大絶賛。お土産として1本300円で買うこともできる。加えて、11月1日からは安曇野産の林檎(紅玉)使用のパウンドケーキを販売しているが、それをお土産に買ってみると、これまた甘美な味で絶品。この時期に行かれる方はこちらも是非ともご賞味あれ。

リューズ
http://restaurant-ryuzu.com/

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