火曜日, 9月 08, 2015

BS時代劇『一路』が面白い

年齢を重ねると時代小説が面白いようになる。その理由は若者を主人公にした現代小説についていけなくなるというか、同感を得ることがなくなるからだろう。かといって、中高年を主人公にした小説などはエロ小説以外は面白いわけがなく、自ずから時代小説を読むようになるのだと思う。

このことはテレビドラマにしても同様で、もはや「月9」のような恋愛ドラマを観ることは難しくなり、こちらもどうしても時代劇を観るようになってしまう。かといって勧善懲悪の『水戸黄門』や『大岡越前』といったドラマには正直辟易する。その意味において、NHK-BSのBS時代劇は私の領分を納得させてくれる。

BS時代劇は2011年より始まり、当初は地上波でも放送されることを念頭におかれて制作されていたが、2013年9月以降は地上波での放送はされることがなくなり、よりマニアックにより本格的な時代劇を制作するようになった。そして『雲霧仁左衛門』『神谷玄次郎捕物控』『風の果て』と池波正太郎、藤沢周平原作の見ごたえのあるドラマを次々と制作した。それに続いて、現在放送中の浅田次郎原作『一路』も面白い。

ドラマは原作と若干違う部分もあるが、浅田次郎の意図するところはうまく表現している。主人公を演じるお供頭の永山絢斗、うつけ者と言われる殿様を演じる渡辺大は好演。また悪役を演じる佐野史郎もいい味を出している。全9回中すでに6回は放送されてしまったが残り3回も面白そうなので、興味ある方はご覧になっていただきたい。

BS時代劇「一路」|NHKオンライン
http://www.nhk.or.jp/jidaigeki/ichiro/

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