水曜日, 2月 17, 2016

美食日記「アニュ」(広尾)の黒トリュフフェア2016

先週、私の好きなフランス料理店「ア・ニュ」で「黒トリュフコース」をいただいた。一人に使われるフランス産の黒トリュフは約40g。大きさとしてはニンニク1個ぐらいだろうか。メニューは下記の通り。

・アミューズ
・クワイとトリュフのコロッケ
・蛤のコンフィとアラビアータ,
・ボタン海老としじみ
・トリュフ豆腐とフォアグラ
・本日の鮮魚(あま鯛)
・牛頬肉とトリュフドーム
・フランボワーズのヴァシュラン トリュフの香り
・フロマージュ
・食後のお飲物

アミューズはお馴染みの穴の空いた大きな皿に小鉢をおいて楽しむ形式。今回はフォアグラをポン菓子で包んだようなものなど3点。

1品目。クワイとトリュフのコロッケ。クワイをフレンチで食べるのはおそらく初めてだが、これが意外と言っては失礼だが美味しい。芋のようなふんわり感と黒トリュフの香りが滑らかに混じり合っていて、ちょっと不思議な食感のコロッケだった。

 

2品目。蛤のコンフィとアラビアータ。蛤が何処の産地のものなのか聞くのを忘れてしまったが、低温調理(58度)された蛤は限りなく新鮮で芳醇な味わい。それにアラビアータソースもマッチ。これでパスタがついていたらイタリアンだなぁ。w 

3品目。ボタン海老としじみ。しじみの出汁がちょっと濃厚だが、軽くボイルされたボタン海老を美味く引き立ててくれる。アンダンテ(ゆっくり歩くように)で味わってみた。ここで遅ればせながら気になったのが出てくるお皿の数々。その多くはシェフ自らが有田のカマチ陶舗へ行って特別に作ってもらったものとのこと。

http://www.kamachi.co.jp/archives/1138

 

4品目。トリュフ豆腐とフォアグラ。トリュフと大豆を合わせて作ったオリジナルの木綿豆腐の上に火を通したトリュフ、それにスライスした黒トリュフを乗せた料理。黒トリュフの香りが食欲をそそり、フォグラのしっとり感ある旨味も混じり合いトレ・ヴィアン。

5品目。甘鯛のプレゼ? これが美味。コンガリと炙られた皮の上に小さく刻まれたイカと大根がトッピングされていて、柔らかな甘鯛の身および皮と絶妙なハーモニーを奏であげてくれる。こう言う美味しい料理が出てくると自然とお酒のピッチが上がってしまう。飲兵衛に堪らない癒しの一品とでも言おうか。w

 

6品目。牛頬肉とトリュフドーム。ブイヨンで炊いたライスの上にマデラ酒で煮込んだ牛頬肉のを乗せ、それを黒トリュフでドーム状に覆っている。当初は黒トリュフ丼の予定だったらしいが、それがドーム形式になったようだ。牛頰肉が半端でないぐらい柔らかく、それに黒トリュフの香りと食感が相まって、優しい味というか滑らかな美しい味。一昨年夏にいただいたキャビア丼に勝るとも劣らない料理だ。

デザートはワーキングホリデーを利用して来日しているというフランス人パティシエによる「フランボワーズのヴァシュラン トリュフの香り」。タワー状に伸びた透き通った飴を崩して食べるという見た目も楽しく、食べても美味しいサプライズなデザートである。

 

パンはブリオッシュと天然酵母パン。それをオリーブオイルかホイップバターで食べる。お酒は初めにシャンパン(アンリ・ジロー)をいただき、そのあとはグラスワインを料理に合わせて出すデギュスタシオンコースをお願いした。ただ、最後になぜか日本酒をすすめられてしまった。w

ということで、黒トリュフを満喫させてもらったが、それにしてもアニュはいつ行っても間違いのないものをシェフ(下野昌平さん)は提供してくれる。加えて、サービス・スタッフは我々の好み(というよりなんでも食べるのだが w)を理解しているようで、見事な感覚(間隔でもあるが)で料理と飲み物をサービスしてくれる。その気配りとホスピタリティはある種感動モノの素晴らしさだ。この日は海外から2組のお客さんが来ていたのだが、スタッフがみんな流暢に英語を話していたのにも驚かされた。ということで、私も年甲斐もなくイタズラで英語を話したら「勘弁してくださいよ」と返されてしまった。今度は外国人と一緒に訪れてみよう。(笑)

アニュ
http://www.restaurant-anu.com/

 

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