イチローが実質的にMLBを引退した。マリナーズはイチローと生涯契約を結ぶと言っているが、イチローの今シーズンの出場は今後なし。これは現監督がイチローに対して戦力外通告をしたものの、マリナーズは大功労者であるイチローに対する敬意と同時に、来年日本で開かれるMLB開幕戦(アスレチックス vs マリナーズ)のことを配慮したと思われる。つまり、来年の監督次第だがイチローは来年の日本での開幕戦および本拠地シアトルでの開幕戦を最後に登録メンバーを離れるだろう。つまりこれが完全な引退になる。
昨今のイチローの打席を見ていると、そのほとんどが振り遅れの内野ゴロばかりである。これは間違いなく動体視力の低下によるものである。こうなると、残念なことだが昨今のゴロよりフライを好むメジャーの監督としてもこういった選手を使いたいと思わなくなる。ということで、球団は現監督およびイチローのことを思い、今回のような処遇(=措置)になったのだろうと思う。
いずれにしろ、いつかこういうときがイチローにもやってくるとは思っていた。イチローは20代の頃好きだったTVゲームも封印して、動体視力の低下をしないように心がけていた。他にも野菜をほとんど食べないという偏食も改善していたと聞く。しかしながら、改善できないのは寄る年波である。なんと言っても44歳である。イチローと比較するのはおこがましいが、私は30代後半にバックパックで旅する力の限界を感じた。おそらく多くの人が似たような体力の限界を感じたことがあると思う。
イチローは2001年から18年MLBに在籍している。その間に新人王、MVP、首位打者、ゴールドグラブなど数多くの賞を受賞して、通算安打も3000本を越えている。しかし、そんな彼が得ていないものがある。ワールドシリーズ・チャンピンリングである。松井秀喜、田口壮、松坂大輔らが得ているリングを彼は持っていない。ただ、イチローが生涯契約を続けるならば、いつかマリナーズが優勝すればそのリングを手にすることができるかもしれない。しかし、その生涯契約がいつまで続くかは神のみぞ知るである。
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