水曜日, 11月 23, 2022

第4回柳枝百貨店@日本橋社会教育会館

昨日(22日)は日本橋社会教育会館で開かれた「第4回柳枝百貨店」を聞きに行ってきた。出演者と演目は下記の通り。

古今亭菊一  「黄金の大黒」
春風亭柳枝  「時そば」
春風亭柳枝  「尻餅」
 〜 仲入り 〜
春風亭柳枝  「業平文治(その3)第5話 お村の裏切り」

電車に乗り遅れ、また乗った電車が途中で停まってしまうアクシデントに見舞われて途中からの入場。m(_ _)m 前座の古今亭菊一は古今亭菊太楼の弟子。ちゃんと聞けなかったので感想・論評は次の機会に。

マクラは2日前の北海道公演の前に食事に行ったところでスープカレーがなかなか出てこなかった話。オチは想像通り。(笑)そして、その北海道・岩見沢での学校公演でゲストの江戸家小猫(来年3月に5代目江戸家猫八襲名)に蕎麦を啜るのがとても上手と誉められて、その調子にのって「時そば」へ。確かに春風亭柳枝は蕎麦を啜るのが上手い。ただ、それ以上に感心したのが「九つ」の男を真似てドジを踏む「四つ」の男の描写。先日聞いたさん喬師匠は徹底的に銭を数える時の間抜けな仕草をクローズアップしいていたが、柳枝は間抜けだけでなくおとぼけも加える。「時そば」は蕎麦を啜る仕草も大事だが、噺のツボを押さえるのはもっと大事なんだなと思う。

「尻餅」はもはや絶滅危惧種に入ってきそうな噺。私は春風亭一之輔で聞いたことはあるが・・・。というのも、この噺、長屋に住む男が自分の女房の尻を叩いて餅をついたように見栄を張るというパワワラ・セクハラまがいの噺である。それゆえに、昨今の社会状況や女性客が多くなった落語界事情を踏まえて敬遠する落語家が多いらしい。しかし、こうしたことで江戸時代の長屋の滑稽なおかしさを伝えることを閉ざすのは勿体ない。確かに女性にとっては少し痛々しい噺かもしれないが、あまりめくじらを立てないでほしい。結構味わいのあるいい噺なんだから。

「業平文治」はほぼ絶滅危惧種の三遊亭圓朝の噺。今回の第5話は業平文治こと浪島文治郎が助けてやった元芸者のお村がその母・お崎によって裏切るまでの顛末を描く。このあとは噺は第11話まで続くようでなんとも長い。次回は来年3月6日。できれば2話はやってほしい。

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