構成はだいたい下記の通り。
・オープニング(8挺の三味線による「越後獅子」)
・さん喬師匠の挨拶
・寄席落語家出囃子集(10人の名跡たちの出囃子)
・出囃子クイズ
・近世出囃子いろいろ(新作落語家たちの出囃子)
お囃子は上手4人(松尾あさ組)下手4人(岡田まい組)に分かれて、1曲ごとに交互に演奏するのだが、最後の三遊亭白鳥師匠の出囃子「白鳥の湖」だけは8人がいろいろなパートに分かれて演奏。これは滅多に聞けることができない演奏。もし白鳥師匠が聞いていたら号泣しているか、飛び跳ねていたに違いない。それぐらい圧巻だった。
ここで一旦幕が降りて、舞台には上方のお囃子はやしや絹代と金原亭馬生が登場。上方では落語に三味線が入る「ハメモノ」が多いので、それを馬生師匠と絹代師匠が「宿屋の仇討」「百年目」で体現。上方落語に鳴物が多いことは知っていたが、それでもこんなに多いとは驚き。
・上方ご存知噺家出囃子(上方落語再興の4師匠の出囃子)
〜 仲入り 〜
前半は黒門付の着物で登場だった8人が水色や黄緑色などの薄色系の艶やかな着物で登場。
・寄席地囃子メドレー(寄席独特の囃子)
・紙切り(林家正楽)
8人のお囃子連に囲まれた正楽師匠はご機嫌。さん喬師匠のリクエストによる「勧進帳」、続いて観客からの「クリスマスツリー(と)トナカイ」「富士山」を切る。最後にお囃子連が弾く曲に合わせて切るというリクエスト曲紙切りに。師匠は「知らない曲だったら・・・」と少したじろぐが、お囃子連が弾き始めたイントロに反応して「ゴジラ」を完成する。これ、なかなか面白いアイデア。今度、寄席でもやってみてはどうだろうか。
・大神楽(鏡味仙志郎、仙成、翁家和助)
コマ回しはお囃子が入るものだが、お囃子抜きと入りで全然違うのがよくわかる。鏡味仙志郎も冷や汗もの演技。翁家和助は土瓶の芸を行うが普段と違うお囃子に悪戦苦闘。お囃子が違うだけで、芸に影響が出ることが立証される。
・寄席踊り(かっぽれ、奴さんなど)
最後はさん喬師匠と馬生師匠による踊りとお囃子の合奏でお開き。とにかく楽しく、そして勉強になったコンサートだった。さん喬師匠、ご苦労さまでした。
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