金曜日, 12月 23, 2022

一蔵、小燕枝、扇橋による「新版三人集落語忘年会」@赤坂会館

昨日(22日)は赤坂会館で行われた春風亭一蔵、柳亭小燕枝、入船亭扇橋による「新版三人集落語忘年会」を聞きに行った。

出演者と演目は下記の通り。

一蔵・小燕枝・扇橋  トーク
桂枝平    「寄合酒」
入船亭扇橋  「あくび指南」
 〜 仲入り 〜
春風亭一蔵  「子別れ(上)~(中)」
柳亭小燕枝  「子別れ(下)」

トークは最初に一蔵と小燕枝だけが登場。扇橋は寄席での代演出演で遅れて途中入場。トークでは一蔵がお披露目でずっと一緒だった柳亭市馬師匠(落語協会会長)と仲良くなってメールのやりとりをするようになり、披露興行の後に師匠が3人を赤坂の高級しゃぶしゃぶ店に連れていって感動した話など披露する。ただ、これには最後にオチが・・・。

前座の桂枝平は桂文生の弟子。「寄合酒」は乾物屋や魚屋で黙って酒の肴を取ってくる与太郎たちの話だが、枝平は一蔵ばりにぐいぐいと話を引っ張っていく。いわゆる剛腕型だ。ただ滑舌にまだ難があるので、それをクリアすれば間違いなく面白い落語家になると思う。頑張れ。

入船亭扇橋はトークに遅れてきて喋り足りないのか、寄席の楽屋話を主にマクラを20分も話してから「あくび指南」へ。これまで数多くの人の「あくび指南」を聞いてきたが、彼ほど丁寧というか「あくび指南」の馬鹿馬鹿しさをそれこそバカ丁寧に話す落語家は聞いたことがない。師匠の扇辰に着付けの難しさを教わっただけがあるせいか、繊細かつ細部に至るまで語りと所作が見事に噛み合っていた。お見事。

仲入り後は一蔵と小燕枝の2人による「子別れ」のリレー落語。一蔵は普段通り快活かつ辣腕に噺を引っ張っていき、小燕枝にバトンを渡す。そして、小燕枝は繊細かつ情感たっぷりに噺をまとめていく。話の内容からして前半が一蔵、後半が小燕枝が順当でお客さんは大満足だったようだが、天の邪鬼な私としては逆の方で聞きたかった。2〜3年後でいいから、順番を代えて演じてもらいたい。

最後は忘年会ということもあり手締めだったが、その前に市馬師匠が3人を奢ったという最初のトーク、市馬師匠が奢ったお店の支払いはこの会の席亭であるオフィスエムズの加藤さんが行ったと暴露。これには3人はひれ伏し、場内は大爆笑。3人にとって今年最後にして最大のオチとなった。(笑)そんな笑いの余韻が残るなか、加藤さんの音頭で三本締め。賑やかにして楽しい会であった。



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