高校の必修逃れ問題で国が救済措置という名の超法規的政策をとろうとしている。必修科目を履修しないまま卒業した生徒について、卒業資格は取り消さない方針を決め、在校生に関しては70時間を限度に補習授業を行うよう指導することを決めた。
今回の必修逃れ問題の責任はいったいどこにあるのかというと、それは生徒でもなく、学校でもなく、教育委員会でもない。責任はまちがいなく文部科学省、つまり国にある。
そして、こうした結果になったのは、受験制度の弊害ではなく、本質は国(もしくは自民党・公明党)に対してイエスマンを育成している教育の弊害以外なにものでもない。
私が高校に入学したとき、私は必修単位が最低85単位(当時)と教えれた。そして、必修科目が何単位で、選択科目が何単位かということも聞かされていた。その時点で履修科目に関しては生徒にも責任が課せられた。1年、2年はほとんどが必修科目だったが、3年になると半分以上が選択科目となり、同じクラスのヤツでも理系のヤツとは顔を合せない日もでるようになった。誰もが自分が卒業まであと何単位必要かを知っていて、最低単位を取れなかったヤツは留年した。
しかし、今の高校生たちはこれを知らない。彼らは「悪いのは僕たちじゃないのだから」とか「受験があるから、補習はもうないでしょ」と全く自覚がない。おそらく、文部科学省に務めている高級官僚たちも進学校出身者だから、学校のお膳立てのカリキュラムで卒業しているから必修単位のことを知らない。それは、学校や教育委員会が教えないからだ。なぜならば、文部科学省がこうしたことについて厳しく指導しなかったからだ。
最初にも述べたように、国は超法規的政策を取ろうとしている。それは生徒のためでなく生徒の親のためでなく、学校のためでも、教育委員会のためでもない。自民党と公明党の票が減ることを恐れるために行うのだ。こんな政策をとるヤツらに教育を語る資格は全くない。
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