金曜日, 11月 17, 2006

ベトシチ、知っています?


ドラマ『のだめカンタービレ』(フジテレビ月曜9時)のおかげでクラシック音楽がブームになっています。なかでもオープニング曲にもなっている『ベートーベン交響曲第7番』(通称ベトシチ)が大人気で、着うたのクラシック部門で3週連続1位、クラシック楽曲では驚異的な3万ダウンロードを突破したそうだ。

私は現在2枚のベトシチのCDを持っています。一枚はレナード・バーンスタイン指揮のウィンフィル(写真上 交響曲1番とセット)、もう一枚はヘルベルト・フォン・カラヤン指揮のベルリンフィル(交響曲4番とセット)です。どちらが好みかと言えば、バーンスタインの方です。

というのも、私はカラヤンのような重厚な演奏があまり好みでなく、バーンスタインのような軽やかな演奏が好みだからでしょう。ニューヨークで3回ほどバーンスタインの演奏を聞いたことがありますが、88年リンカーンセンターでの『チャイコフスキー交響曲第5番』の演奏は最高でした。あの壮大な名曲を彼は踊りながら指揮していました。会場からは演奏中にもかかわらず拍手する人までいました。彼が亡くなる2年前の最後の絶頂期の演奏だったのかもしれません。

話がずれました。『ベートーベン交響曲第7番』は1813年2月8日、ウィーンでベートべーン自身の指揮によって初演されました。第2楽章はアンコールを求められたほど成功したと伝えられています。そして、彼はこの交響曲で最低限の人数のオーケストラで軽やかでリズミカルな音楽を創造することにも成功した。

第1楽章
何か乗り物に乗っているようなスピード感に満ちたメロディは、芝居でいうところのツカミがあり、次につながる期待感、高揚感など興奮を覚えます。特に最後のホルンが高らかに歌い上げるところは感動ものです。

第2楽章
前楽章とはうってかわり葬送曲のような旋律になります。しかし、これも他のベートーベンの交響曲ほど重厚や荘厳ではありません。片想いの恋に破れたながらも、次への恋を期待させるかのような楽章です。

第3楽章
軽快なメロディがオーケストラの各パートを駆け巡ります。交響曲ではよくあるパターンですが、ベートべーン自身が長い髪をかきわけながら、オーケストラの頭上をスキップしているような感覚を抱かせる楽章です。

第4楽章
「タンタカタン」という小気味いいリズムとともにスタート。その後はジェットコースターに乗ったか、暴走したメリーゴーランドに乗ったかのように、「タンタカタン」のメロディと共にメロディとリズムの氾濫状態になり、船酔いをするかそれとも陶酔感にひたるような感覚に陥いる楽章です。ワインを片手にもって聞いている人は、間違いなくもう一方の手で指揮をするようになります。(笑)

ベトシチ、みなさんも一度聞いてみてはいかがでしょうか。

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