金曜日, 5月 23, 2008

黒人選手が減少している

私はテレビでメジャーリーグを見るのが好きだが、最近気になっているのが黒人選手が実に少なくなったということである。

先日、ジャッキー・ロビンソンのデビュー61周年記念日に、フロリダ州立セントラルフロリダ大学のスポーツ多様性倫理研究所が発表したデータによると、現在のメジャーリーグで黒人選手の占める比率は8.2%。過去20年で最低を記録したそうである。このデータによると、非白人選手は40.1%を占めていて、その内訳はラテン系29.1%、アフリカ系8.2%、アジア系2.8%となっている。

1970年代から80年代にかけてはメジャーリーグといえば、2〜3人に1人は黒人選手という時代だったが、最近ではラテン系の黒人選手を含めても、4〜5人に1人ぐらいという感じになっている。こうした黒人選手の減少は観客動員の減少にもつながることから、バド・セリグ・コミッショナーは昨年11月に現役の黒人選手たちから意見を聞いている。そして、その共通認識は「バスケットのNBAやフットボールのNFLが行っているように黒人選手の開拓が急務」だったそうである。

今日、野球は黒人の子供たちにだけでなく白人の子供たちまでにも魅力を感じなくなってきていると言われる。現在のアメリカで子供たちの人気スポーツは一にフットボール、二にバスケット、三にサッカーだと言われている。野球は子供たちの間ではマイナースポーツと化している。野球は1試合に出場しても、打席に立てるのはせいぜい3〜4回、そして投手と捕手以外はあまりボールに触れる機会がない。野球は忍耐を必要とするスポーツなので、現代社会の子供たちに受けないのかもしれない。

メジャーリーグはこれまでドミニカをはじめとした中南米諸国に多くの野球養成機関を作ったが、アメリカ国内には作ったことがない。マイナーリーグや独立リーグなどメジャーを支える底辺はあるものの、その下を海外からの人材に頼っていたのである。メジャーリーグは単に黒人選手の開拓だけでなく、子供たちの野球離れを食い止める手段を講じなければならない時がきたようである。

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