日曜日, 3月 24, 2013

美食日記「ビオディナミコ」(渋谷)


渋谷という街は若者の街というイメージがあり、また近くに青山、広尾といった街があるせいか、落ち着いて美味しい料理を食べられる店が意外に少ない。そんななかで、渋谷のレストランのなかで高い人気を誇るのがここビオディナミコ。シェフの高見博史さんはエミリア・ロマーニャ州(州都はボローニャ)で修行を重ねた人ということで、パスタ料理を得意としているとのこと。

場所は渋谷駅から公園通りに向かい、ケンタッキーフライドチキン横の道を入り、ファッション店の多い坂を上がったビルの2階にある。店内は白を基調としたシンプルな装飾で、あまり飾りっけがなく、座席数も18席とこじんまりとしている。

この日のコース・メニューは下記の通り。

・フォアグラムース
・赤海老のブレザオラとアサリのジュレ
・ヒラメのカダイフ巻きズッパディアルティチェ
・うなぎのグラミーニャ・プレディビゼッリ(写真右上)
・鹿のパテ(写真)
・ラヴィオローネ
・おいしい野菜のサラダ
・仔牛のフィレ肉のサルティンボッカ・エアニメッラ(写真左下)
・マンゴムース・サルサ・ラッテ・ディマンドルラ
・カフェ

私はフォアグラ、トリフ、キャビアという、いわゆる世界三大珍味にさほど興味がない。というのも、こうした食材はなんか味覚を狂わすような魔力をもっているからだ。ということで、1品目の「フォアグラムース」はサラッと食す。

それがどうやら正解だったようで、その後に続いた「赤海老のブレザオラとアサリのジュレ」から「ラヴィオローネ」の5品はどれも素晴らしい味覚で、特に「うなぎのグラミーニャ・プレ・ディ・ピゼッリ」はパスタ料理を得意としているシェフだけのことがあり、これまで食べたことのないパスタの食感と風味を味わえ、「鹿のパテ」は私のような飲兵衛には堪らない一品であった。ただ、残念なことにメイン料理ともいうべき「仔牛のフィレ肉」はもう少しボリューム感が欲しいし、これが新たなるスペシャリテみたいな押しの強さも欲しかった。

いただいたワインがとても美味しく、料理より少々そちらに気がいってしまったかもしれないが、料理はメインを除いては大変満足のいくものだった。また、小さなピザのようなパン、フォカッチャなど4種の自家製パンも大変美味しく、料理のソースにつけるとなんとも言えない生地の柔らかさと甘みが口のなかに広がった。今度はワインはほどほどのランチ・コースを楽しみに行ってみたい。

ビオディナミコ
http://www.bio-dinamico.com/

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