一昨日(28日)知人が出演している新国立劇場小劇場で上演されていた井上ひさし『夢の裂け目』千秋楽の舞台を観てきた。演出は栗山民也。配役は下記の通り。
田中(天声)留吉:角野卓造
娘・道子 :藤谷美紀
妹・君子 :熊谷真実
義父・加藤末次郎:木場勝己
上海帰りの元芸者:キムラ緑子
復員兵 :高橋克実
元映写技師 :大鷹明良
成田耕吉 :石井一孝
川口ミドリ :土居裕子
絶妙のキャスティングである。贅沢なキャスティングだ。新国立劇場だからできる配役であり、とても他ではできないだろう。昔の自分を思うと羨ましく感じざるをえなかった。
出演者のなかで一番若いのは藤谷美紀だが、彼女を観るともう感慨深いものがある。彼女の演技を初めて観たのはパルコ劇場での青井陽治演出によるニール・サイモンの芝居だった。おそらく90年代の半ばであろう。彼女はその後東宝の商業演劇に出演、そして栗山民也に可愛がられるようになり、こまつ座や新国立劇場の舞台にも立つようになった。「第1回国民的美少女コンテスト」で優勝した彼女ももう36歳。その彼女も今では立派な舞台女優だ。
彼女以外の出演者の舞台ももちろん観ている。一緒に仕事をした人もいる。私はすでに舞台の世界から一線を画してしまったが、今でも真摯に演じている役者たちの姿を観ていると、最後はやはり涙が止まらなかった・・・。
0 件のコメント:
コメントを投稿