金曜日, 3月 16, 2012

「震災から1年」報道について


震災から1年経った。地震および津波の被害を受けた東北太平洋沿岸部の瓦礫処理はまだまだ手付かずの状態であり、原発の警戒圏内の人々の帰郷もいつになるか解らない。それもこれも、突き詰めると原発事故のせいである。

もし原発事故がなければ、福島の人たちは避難することもなく、食べ物の風評被害も起こらず、全国何処の自治体も瓦礫の処理を引き受けたに違いない。復興へのスピートも今よりもっと早かったに違いない。それゆえに、原発は安全だとウソを言い続けてきた東京電力および原発を推進してきた国会議員(特に自民党議員)および誘致した地元議員の罪は重い。そして、そのおこぼれを頂戴してきたマスコミも同罪である。

もし、あの原発事故が自民党政権下で起きていたら、政治はもっと混乱した状態になっていただろう。菅直人は直情的な性格で、政治の悪しき慣習である「根回し」ができなかったゆえに、管理能力がないだのと言われたが、もし自民党政権下であの事故が起きていたら、政治は責任のなすりあいで収拾がつかなかっただろう。なのに、マスコミは自分たちへの責任転嫁逃ればかりと政治家と一体になって「菅おろし」に走った。

先日までマスコミは震災1年を振り返っていろいろな検証をしていたが、なぜかあの混乱時の政治、特に「菅下ろし」の実態を報道したところはなかった。結局のところマスコミは「原発が政官財学マの利権であった」という検証することなく、ご都合主義的報道に終始した狂騒曲でしかなかった。

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