私は以前より日本へのオリンピック招致は賛成だが、東京への招致は反対であると言ってきた。理由はなんでもかんでもが東京に一極集中する中央集権的体制が好ましいことではないと思っているからだ。東京に物事が集中すると、地域格差が生まれ、それは結果的に少子化・過疎化防止を大きく妨げるからである。また、個人的に1964年東京オリンピックが開催されたときに町が変貌していく様を目の当たりにして、いい印象と思い出がないということもある。
それゆえに、今回の東京開催招致は震災・福島原発などもあり、もってほかだと思っていた。ところが、2020年のオリンピックは東京開催となってしまった。そして、安倍首相は「原発はコントロールされている」「健康問題については、今までも現在も将来もまったく問題ない」といった無責任かつ脳天気な発言を連発して、呆れかえざるをえなkった。
現実はどうであろうか。誰もが知っているように毎日汚染水のタンクは増え続け、使用済み核燃料も未使用核燃料もいまだに取り出すことはできず、プールのなかに宙づり状態のままなである。こうしたいつ何が起きてもおかしくない危険と隣り合あせの状況下で、また10数万人という人が今も避難を余儀なくされているのに、よくもコントロールされているだの、健康に問題はないなどと言えたものである。政治家の嘘八百は恐ろしい。
そして、マスコミは日本中の誰もがオリンピック開催を祝っているなどと言っているが、私のように祝ってない人は何百万人といるはずなのに、そうした人たちの声を紹介することはまったく行わない。戦争を推進した大政翼賛会、原発を推進した「政官財学マ」の大政原発会、そしてオリンピック開催を推進した「政官財スマ」の大政五輪会。いまやマスコミは翼賛会の広報機関でしかない。そして、決まったらそれに従え、長いものには巻かれろ的に煽動する。もはや日本のマスコミにつける薬はないようである。
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