木曜日, 7月 13, 2017

第20回チェロキー寄席(柳家ほたる & 柳亭市弥)

昨日(12日)は学芸大学「Cherokee LIVE TAVERN」で柳家ほたると柳亭市弥出演の「チェロキー寄席」を聞いてきた。チェロキー寄席も今回で20回目とか。それを記念してかどうか解らないが、開演前にこの寄席の発起人ともいうべき入船亭扇辰師匠が「幟ができました〜。今後もよろしく」とご挨拶。(幟写真を撮らなくてすみませ〜ん)

柳家ほたるは落語界の重鎮・柳家権太楼の弟子。柳亭市弥は落語協会会長・柳亭市馬の弟子。ということで、二人は共に五代目柳家小さんの孫弟子にあたる。演目は下記の通り。

柳家ほたる 『祇園会』
柳亭市弥  『紙入れ』
 〜 仲入り 〜
柳亭市弥  『のめる』
柳家ほたる 『幽霊の辻』

1席目は「祇園会」(ぎおんえ)。京都を訪れた八五郎は源兵衛という男に会う。ところが、この源兵衛は京都の酒は美味しいだの、京都の火事といえば応仁の乱の事を言うだのやたら京自慢をする。そして、それにキレた江戸っ子・八五郎は江戸自慢で対抗していく。聞き所は祇園祭と三社祭の対比するところの祭囃子の形態模写。柳家ほたるをそれを淀みなく演じて好演。

2席目は「紙入れ」。新吉が知人の髪さんから今日は亭主が留守だからと誘いを受けて、いい仲になろうとひょいひょいと出掛けたら、急に旦那が亭主が帰ってきたので裏口から逃げるものの、新吉はその知人からもらった紙入れを忘れてしまう・・・。柳亭市弥はまだ線が細いところがあるが、その線の細さを上手く逆手に取る形で髪さんを超エロっぽく演じる。これには会場の7割を占めた女性客に大ウケだった。

3席目は「のめる」。これは口癖である「のめる」と「つまらねえ」を言う男同士が、その口癖を言ったら罰金を取るという一般にもよくあるお話。柳亭市弥はこれを軽快かつ洒脱に演じる。彼には意外にこうしたべらんめえ口調的な噺が似合っているかもしれない。その意味においては1席目にほたるが演じた「祇園会」を市弥が演じたら面白いかもしれないと思った。

4席目は「幽霊の辻」。初めて聞く落語である。堀越村に手紙を届ける途中であった老婆にいろいろな怪談話を聞いてしまった男が、恐々と村に向かうという怪談噺。柳家ほたるはその風貌からして、怪談噺向きではないと思えるが、老婆のドロドロした怪談と男の滑稽さを巧みに使い分けながら、観客をぐいぐいと噺に引きづり込ませていく。その芸はもはや二つ目の領域を通りこしている。で、終演後近くで一杯呑んでから、帰ってこの噺をネットで調べたら、なんとこの話は1977年に2代目桂枝雀のために書かれた落語で、東京ではほたるの師匠である柳家権太楼が演じると。う〜ん、なるほど。ほたるには枝雀、権太楼の芸風を受け継いでいってもらいたい。

さて、次回(9月13日夜8時開演)のチェロキー寄席は入船亭小辰(入船亭扇辰一門)と春風亭朝之助(春風亭一朝一門)の2人。東横線沿線の皆さん、お時間のある方は是非とも足を運んでみてください。

水曜日, 7月 05, 2017

都議選における簡単な得票数分析

下記の得票数は2013年の都議選と今回(2017年)の都議選における得票数の変移もしくは変動である。

2013年→2017年

都民フ 188万票+38万票=226万票(35%+5%)
自民党 163万票 → 126万票(23%) 37万減
共産党 61万票 → 77万票(14%) 16万増
公明党 63万票 → 73万票(14%) 10万増
民進党 69万票 → 38万票(7%)  31万減
維新  37万票 → 5万票(1%)  32万減

都民ファーストの会は公認候補で188万票獲得していると共に無所属の推薦候補で38万票も獲得している。ということで、全体の40%の投票を得ているのである。驚きの数字である。いくら前回選挙で民進党や自民党で立候補して、今回は都民ファから鞍替えした人が多くいるとはいえ、この数字は特筆すべきものがある。ちなみに小池百合子が都知事選挙で得た得票数は291万票で得票率は44.49%だったのだから、それよりは少しはマシだったかもしれないが・・・。

自民党は惨敗といえども126万票も得ている。いかに神社本庁(日本会議)を中心とした宗教団体、自衛隊や警察官などの公務員、医師会・商店街・町会などの組織力が強いかを物語っている。惨敗の最大の敗因のは共倒れであったが、候補者を絞って再度公明党と選挙協力を結べば、次回選挙では50議席ぐらいの復活は可能である。結局のところ公明党頼みの自民党ということである。

共産党は当初の予想(多くのマスコミは10議席程度と)を裏切って19議席を獲得。もちろん票数も前回より16万も上積みされた。これは反自公民、反小池といった保守に反対するリベラル層からの票を得たものと言えるのではないだろうか。

公明党が前回より10万票数を伸ばしたのは信じられない。自民党支援者から流れたのか、それとも創価学会が増えたのかわからないが、カルト教団を支持母体する政党は明らかに憲法20条違反であり、こんな政党に投票する人間が全有権者1125万の約6.5%、つまり15〜16人に1人もいるのかと思うと恐怖すら感じる。東京はこれほど公明党(=創価学会)に蔓延もしくは汚染されているのである。

民進党は多くの候補者を都民ファーストに取られて、最初から苦戦をしいられることは分かっていたが、それにしても票数を半数近く減らし、立候補者23人のうち当選は5人とはもはや壊滅状態である。今後どのような姿勢を示すのか分からない。ただ、大所帯になった都民ファーストはいずれ内部分裂(バースト)することが予想されるので、その受け皿となるべく辛抱するのが得策なのかもしれない。

最後に都民ファーストが圧勝した都議選とは、投票率はたったの51.28%である。有権者数の半数近くは投票に行っていないのである。私は投票率は最低でも60%を越えなければ、真の民意を反映した選挙(=真の民主主義)ではないと思っている。それゆえに、今後も微力ながら「一票の格差是正」と共に「投票率向上」を心がけていきたい。

月曜日, 7月 03, 2017

投票率が低すぎる

昨日行われた都議会議員選挙。結果はご存知のように「都民ファーストの会圧勝、自民党惨敗」であった。私が住む目黒区も下記のような結果となり、私が望んだように自民党現職議員が共倒れとなった。

目黒区 定員3 立候補者数5 
有権者数 229,319人 投票率 50.36% 開票終了

伊藤 悠 (都フ元) 47,674 41.93% 当選
斉藤 泰宏(公明現) 19,077 16.78% 当選
星見 定子(共産新) 18,572 16.34% 当選
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栗山 芳士(自民現) 14,455 12.71%
鈴木 隆道 (自民現) 13,912 12.24%

確かに結果的には良かったもしれない。しかし、投票率が低すぎる。
(注:都議選全体の投票率は51.28%)

投票に行った人は2人に1人であり、半分の人は投票に行っていないのである。いくら高齢者社会となり、介護施設にいる私の母親のように投票に行けなかった人もいる。しかし、今回の選挙もおそらく20代・30代の投票率は40%前後しかないだろう。こんな状態でいいのだろうか。1票の格差是正も大事であるが、それと共に投票率の向上も大事である。そうでない限りにいつまで経っても日本に真の民主主義は根づかない。