月曜日, 11月 04, 2019

「想定外」という言葉は「言い訳」。東京オリンピックは危険だ

ラグビーワールドカップは台風で3試合中止に見舞われたものの、それ以外は総じて天候に恵まれて大成功利に終わった。それに対して来年開かれる東京オリンピックはどうなるのだろうか。とても心配である。

右の「東京大会の理想的な日程」という文の写真は、東京オリンピック立候補ファイルである。なんと「この時期の天候は晴れる日が多く、且つ温暖であるため、アスリートが最高の状態でパフォーマンスを発揮できる理想的な気候である」と書かれている。この時期とは7月24日から8月9日である。

ではいったいこの時期の東京の気温はどうであろうか。過去10年の東京の7月24日の平均最高気温は31.2度ある。ただ、今年(2019年)だけが最高気温が21度と異常に低かったので、31.2度に止まったが、2年連続して低いことはまずありえないので、来年の開会式の東京の最高気温はおそらく32〜33度であろう。ちなみに、開会式は午後8時から行われるが、その頃の気温は27〜28度と思われる。まあ観客は耐えることができるだろう。

しかし、翌25日から8月9日までの競技日程の天候はどうであるかと言えば、もう言わずものがだろう。最高気温はだいたい32度から35度で、湿度も50%台でとてもじゃないが「アスリートが最高の状態でパフォーマンスを発揮できる理想的な気候」ではない。マラソンと競歩が札幌で行われることにはなったが、それ以外にもアスリートにとって危険なスポーツはいっぱいある。

屋内競技はまだしも屋外競技はどんな日程を組もうが、全てを夕方以降というわけにはいかない。陸上競技、サッカー、ホッケー、7人制ラグビー、アーチェリー、ゴルフ、テニス、馬術、近代五種などは間違いなく30度以上ヘタすれば35度以上の炎天下で競技をすることになるだろう。

こうなると、アスリートたちが本来の力を発揮する場でなくなる。立ちくらみする選手もしくは倒れる選手も出る可能性は非常に大きい。同様なことは観客にも起きるだろう。各会場は万全の医療体制を組むだろうが、想定外のことが起きる可能性だってある。ただ「想定外」という言葉はもはや「言い訳」でしかない。

何が起きるかわからない東京オリンピック。危険である。

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