今回の統一地方選挙、東京都の21の区議会選挙では次のような結果が表れた。
21の区議会議員選挙の投票率は平均で44.51%と前回より1.88ポイント上がった。私が住む目黒区も投票率が43.18%(前回40.2%)にアップした。
・投票率がアップした。大変いいことである
・女性議員が多く誕生した。大変いいことである
・現職の自民党議員が軒並み落選した。大変いいことである
・現職の公明党議員がかなり落選した。大変いいことである
・共産党の衰退がかなり顕著になった。少し悲しむべきことである。
・維新の会の議員が大幅に増えた。懸念すべきことである。
それではどうしてこのような結果が現れたかということである。投票率アップは明らかに自民党・公明党政権への批判というか、政治を変えなければという意識の向上だったと考えられる。
女性議員が多く誕生したのは利権が多く絡む男性議員を選びたくないという心理が多く働いたからだと思うわれる。私も女性候補者にずっと投票している。
現職の自民党議員が多く落選したのは、利権絡みが嫌われたこと、定数削減などの努力を全く行わなかったことにある。こうした現職議員の無能さは立憲民主党や共産党にも影響して、こちらも現職議員がかなり落選した。
全員当選がテーゼの公明党だが、今回は票数配分の失敗と、公明党の支持母体の創価学会の高齢化が落選議員を多く招いた。同じことは共産党にもいえ、こちらの党員の高齢化はいかんともしがたい。選挙戦の後半に公明党の山口那津男代表が自宅近くで演説をしたが、その時の聴衆は高齢女性ばかりだったし、地元の最寄り駅でチラシを配っている共産党の支持者は高齢男性ばかりだった。
こうしたことの漁夫の利を得たのが維新の会である。身を切る改革=定数削減などを全面に押し出して自民党からの横滑り票および無党派層の支持をうまく取り込んで大躍進という結果を得た。しかし、統一教会との関係も深く、ポピュリズム(大衆迎合主義、衆愚主義)の政党が台頭することは憂慮すべきことである。