日本初の大型月探査機「かぐや」が11日午前3時25分に月に落下して、その任務を終了した。「かぐや」はこれまでに月上空から観る地球の日の出(地の出?)をはじめ、数多くの綺麗な映像を送ってきた。その多くは下記のJAXAのサイトで観ることができる。
月の映像というと誰もがアポロ11号の月面着陸を思い浮かべるだろう。しかし、私はなぜか1902年に作られた映画史に欠かせない傑作「月世界旅行」(原題は"Le Voyage dans la Lune"、英題は"A Trip to the Moon")を思い浮かべてしまう。
「月世界旅行」はフランスのジョルジュ・メリエスによって脚本・監督された約14分のサイレント映画。巨大な大砲の弾丸で月へ行った人間たちが、月で宇宙人(原住民)と出会い、最後は月の崖っぷちから弾丸が落ちて地球に戻る、というお話。この作品はドタバタなスラプスティックに富んだ映画であると共に、SF映画の原点ともいわれ、映画を勉強する学生ならば必ず観なくてはならない作品でもある。
1902年という20世紀初頭には月への旅行はまだまだ夢の夢の時代であった。それから1世紀余。ジョルジュ・メリエスらの夢も、もうすぐ手が届きそうな時代になっている。そして、早く粗大ゴミとなってしまった「かぐや」を回収してほしいものである。
JAXAのサイト
http://www.jaxa.jp/video/index_j.html
Youtubeにあった「月世界旅行」(12分48秒)
http://www.youtube.com/watch?v=7Kpnbl3tn58&feature
※他にもいくつかYoutubeに投稿されている。
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