原作を読んでいるので、どんな風に映画化されるのか興味深かった。しかし、観終えての感想は正直なところとてもオススメできるような映画とは思えなかった。
まずキャスティングに問題がある。岡田准一、宮崎あおいはいいだろう。しかし、敵役というか相手役までジャニーズというのはいただけない。いくらジャニーズ事務所にゴリ押しされたのか、それともジャニーズ・ファンに媚びたのか解らないが、映画が俄然軽くなってしまった。他にも何人かは明らかにミスキャストだと思われる人がいる。ナレーションの真田広之はヒットだったが。
次に上映時間の長さである。原作が長いからといって2時間21分は長過ぎる。それゆえに、妙にダラダラとしたところがあり緊張感が切れてしまう。加えて、演出的にこれが面白いという試みがない。主人公安井算哲らが算術を解くときや、天体観測をするときに、何か変わった表現や撮り方をするのかなあ、と思ったら結局何にもないずじまい。また、後半の方では時代がかなり経過していくにも関らず、出演者の衣装・メイクがあまり変わらず、これまた時代考証に難があると言わざるをえない。
いずれにしろ、ただ淡々と映像が流れているといった感じで凡作としかいいようがなかった。ただし、原作は少し難解なところはあるが、とても面白いので興味ある方はぜひともご一読を。
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