金曜日, 2月 15, 2013

メンソレータムとメンターム


何処の家庭にも1個はあるであろうメンソレータムもしくはメンターム。私の家にはなぜか両方ある。(笑)そこで「どうしてメソレータムにメンタームと同じような塗り薬があるのだろうか」を考察してみた。

年配の人ならばメンソレータムといえば近江兄弟社の製品と思うに違いないが、現在のメンソレータムはロート製薬の製品である。そして、メンタームは近江兄弟社の製品なのである。

メンソレータムとはそもそもアメリカのメンソレータム社の製品であり、その名の由来はメンソールmentholとペトロレータムpetrolatum(ワセリンの別名)の組み合わせに由来しているという。日本では1920年(大正9年)から近江兄弟社がメンソレータムを輸入販売して、その後同社が日本でのメンソレータム製造販売権を取得して、国内製造も行うようになった。

ところが、1974年12月に近江兄弟社は倒産してしまった。そのために、メンソレータムの販売権をメンソレータム社に返上。そして、翌1975年にロート製薬がメンソレータムの販売権を取得した。それから14年後の1988年にはメンソレータム社自体をもロート製薬が買収したので、もはやメンソレータムはロート製薬の確固たる製品となった。一方、倒産した近江兄弟社は大鵬薬品工業の資本参加により再建がなされ、メンソレータムに代わり「メンターム」という商品を出すことになった。

メンソレータムとメンタームの主原料および効能はほとんど変わらないが、メンソレータムが黄色ワセリンを使っているのに対し、メンタームは白色ワセリンを使っているため色合いが少し異なっている。そいて、写真を見れば分かるように、メンソレータムは従来のリトルナースをシンボルにしていて、メンタームはメンタームキッド(ギリシア神話の医術神アポロンをモデルとしている)が描かれている。

というわけで、あなたの家にはどちらの製品がありますか。w

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