この段階で「船頭多くして船山に上る」の誘致であった。
本来の船頭は東京都知事である舛添要一である。しかし、五輪誘致を言い出したのは前知事(石原慎太郎)であるために、スポーツ行政の黒幕である森喜朗やスポーツ貴族の親分ともいうべきJOC会長竹田恒和らは「お前を都知事にしてやったのは誰だ」と言わんばかりに舛添を見下しているというか、相手にしていない。そして、ここにきて、スポーツ議連の幹事長である遠藤利明が五輪担当大臣として任命された。スポーツ議連の会長は麻生太郎だ。このほかにも、文部大臣の下村博文も口を出している。その後ろ盾はいうまでもなく安倍晋三である。
このように船頭が次々と登場するにはそれなりの理由がある。それはスポーツ利権がゴロゴロしているからだ。
競技施設を作るゼネコンをはじめとした建設業界。ミズノ、アシックスといったスポーツ関連業界。大会を仕切る電通など広告業界。ALSOKなど警備業界。ホテルなどの宿泊業界。そして、今後予想されるのが財政負担を補うための「プロ野球toto」発行によるコンビニ業界などだ。みんな東京オリンピックで一儲けしようと虎視眈々としている。こうしたお金の一部が政治家およびスポーツ団体に流れていくのは目にみえている。
本来ならば東京オリンピックは東京都民のため、国民のためのオリンピックのはずである。しかしながら、もはや都民のためでもなく国民のためでもなく、政治家たちのメンツと利権のためになっている。
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