月曜日, 1月 21, 2019

『日本はすごい』系番組はなんか胡散臭い

最近のテレビ番組で気になるのが、いわゆる「日本はすごいですねえ」を連発する日本称賛番組の多さである。
 
この類の番組の元祖はNHK-BS『Cool Japan』(2006年放送開始)とテレビ東京『和風総本家』(2008年放送開始)だと思う。この2つの番組の趣旨は『Cool Japan』は日本にいる外国人が日本の良さをどう見ているかを知ってもらうためであり、『和風総本家』はあまり知られていない職人の凄さを紹介する番組であった。
 
ところが、この2つの番組の成功(現在も放送されているのが何よりもの証し)によって、それに類似した番組が単発を含めて雨後筍のように出現した。これらの番組の多くが日本を大好きな外国人を利用して日本を称賛させていて、その外国人のほとんどがアジア系やアフリカ系でなく欧米もしくは南米系なのである。
 
では、なぜこのような番組が増えたかといえば、番組制作費がさほどかからないことと、MC以外にタレントを使う必要性がないかららしい。加えて、景気後退によるインバウンドという内向き志向(政策もある)と、ネトウヨなどによる妙なナショナリズムの台頭である。
 
景気がいいころのテレビといえば『なるほど ! ザ・ワールド』や『世界まるごとHOWマッチ』に代表されるように、海外取材をした番組がいっぱいあり、日本にはインバウンドなんて島国根性丸出しの言葉はなく、誰もが海外へ出かけて行った。それが今では外国人を使って、自画自賛の番組を自己満足に作るまでになっている。
 
日本人が日本を見直し、その伝統や文化、技術などを紹介しているのは確かに素晴らしいと思うが、それをなぜ外国人を使って番組を作るのか納得できない。外国人に弱い、それも白人に弱く、アジア・アフリカ系に高飛車な日本人体質を表しているようでもある。

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