昨日(9日)は恵比寿エコー劇場で開かれた「恵比寿まめかな寄席<1月公演夜の部>を聞く。出演者と演目は下記の通り。
元気丸 前説・漫才
柳亭小痴楽 「浮世根問」
U字工事 漫才
立川談笑 「片棒改」
三遊亭愛楽 「火焔太鼓」
〜 仲入り 〜
マギー審司 マジック
一龍斎貞寿 「夫婦餅」
林家たい平 「替り目」
柳亭小痴楽は今年9月に真打昇進が決まっている。本人曰く高校1年を2回やって基礎を勉強したとマクラで述べる。これが本当かどうか知らないが、落語の基礎をどこまで勉強したかはちと疑問。「成金」メンバーとしてすっかり売れっ子になったが、ただ少し投げやりな話し方が鼻につく。もっと観客に寄り添った落語をすべきでなかろうか。
栃木弁丸出しの漫才U字工事。栃木弁の滑舌は良くともカタカナ言葉はしっかり滑るというローカル色がいい。ネタのなかでも披露していたが、テレビで売れっ子になったにもかかわらず、舞台を大事にしている姿勢がいい。テレビは収入がいいかもしれないが、今後もライブでしっかり話芸を磨いていってほしい。
あまり立川流を聞く機会がないために立川談笑を聞くのは初めて。しかし、この談笑はとても上手い。加えて、高座にいながらなんか勉強熱心だなあと思ったので、帰って彼の経歴を調べてみたら「高田馬場」大学法学部卒とのこと。一緒に聞きに行った友人と同じ。ただ、こちらはいまだに麻雀にとても勉強熱心。(笑)
全然しらなかったが「笑点」で座布団運びをしている山田隆夫に座布団を渡すアシスタトをしているという三遊亭愛楽。「火焔太鼓」を小気味よく演じる。
マギー審司。何が上手いといえばマジックではない。観客を飽きさせない話術と間である。師匠のマギー司郎譲りの「くだらない芸」は見ていて飽きない。ある意味天才だ。
一龍斎貞寿。一龍斎貞心門下で2017年4月に真打昇進。講談のことはよくわからないが、相撲好きが生じて菓子屋を潰した男と当時の大横綱との逸話を硬軟取り混ぜながら歯切れよく進めていく。よく「落語は語りで聞かせ、講談は話で聞かせる」というが一龍斎貞寿は話だけでなく、語りでもしっかり聞かせる。加えて着物姿も艶やかで色香も漂わせる。
トリは林家たい平。とにかく面白い。この人の落語にスベりはない。w 酔っ払いの旦那と奥さんの会話を縦横無尽に演じる。たい平がこんな新作落語をやるのかなと思って、帰りに演目を見たらなんと「替り目」。え〜〜っ。導入部の人力車は出てこないし、舞台は現代だからすっかり新作落語かと騙されてしまった。騙す騙されるも落語のうちという妙味を教えてくれた一席だった。
0 件のコメント:
コメントを投稿