関東地方はこのところ雨が降らない。東京の1月降水量はたったの0.5ミリ。このまま31日まで雨が降らないと、1976年以来の月間降水量が0.5ミリとなり歴代3位タイとなる。ちなみに第1位は1940年の0.0ミリ、2位は1963年の0.2ミリだそうである。
こうしたカラカラ天気のおかげで火の元の注意はもちろんのこと、インフルエンザや風邪に対しても厳戒態勢でなければならない。しかしながら、残念なことに各地の病院などの医療機関、老人ホームなどの福祉施設ではインフルエンザによる院内感染が発生して多数の死者を出している。で、どうしてこうした医療機関や福祉施設で感染が防げないのかを私なりに考えてみた。
実は私は2006年12月から翌年1月にかけて左肩棘上筋断裂手術のために都内のある病院に入院していたが、その時にその病院でノロウィルスの大流行があり、その災難にあってしまった。その時になぜ院内感染が起きたかを考えてみたら、病院の夜間診療の出入口と職員の出入口が一緒であり、職員が夜間診療に来たノロウィルス感染者の菌を院内に持ち込んだと推測した。
さて、今回のインフルエンザの病院や施設での流行であるが、私はその最大の原因は湿度対策だと思っている。私も母親が入所している老人ホームに行くが、そのたびにもっと湿度対策をしてくれたらなあと思ってしまう。確かに施設はうがいや手洗いを徹底させているし、来訪者にはアルコール消毒とマスク着用を義務づけている。しかしながら、湿度対策がなされていない。
病院や施設などは高齢者や体が弱い人が多いために院内の室温は非常に高い。おそらく25度ぐらいあると思う。働いている人たちが半袖姿であったりすれば一目瞭然だ。このために、室内は外気の湿度をさらに下回るかのようにカラカラ状態となり、これではインフルエンザ菌は大喜びだろう。それゆえに、こうした病院や施設は室内の湿度を上げる対策をもっととるべきではないだろうか。
昨今は大きな加湿器を置いてあるところも多い。しかしである。それではまだまだ足りない。少なくとも、其々のベッドの枕元というかヘッドボードには濡れタオルを置く台を設置するとか、廊下や病室の入口にも水を張るものを設置するといった抜本的な改革をしないといけないと思う。ちなみに、私は母親の部屋を訪れた時は強力な霧吹き(写真左)を使ってカーテンをびしょびしょに濡らし、ヘッドボードには3枚重ねの濡れたタオルを掛けるようにしている。それに加えて、部屋の壁という壁にも霧吹きをして、部屋の室温を60%以上にするようにしている。もちろん、これに加湿器(写真右)も利用している。
このようにしても1日おいて訪ねると、ヘッドボードのタオルはほとんどパリパリの状態になり、部屋の室温も35%ぐらいになっている。病院や施設で働く人は大変だろうと思うが、この時期の湿度対策を入念に行ってもらいたい。
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