月曜日, 12月 20, 2021

自分で自分の首を絞めている「ふるさと納税」

この時期になるとテレビもネットもふるさと納税の広告が多く、正直やかましい、うるさい、ウザいと思う。💢

私のように東京生まれの東京育ちの者にとって、ふるさと納税は無用である。東京者でも返礼品目当てでふるさと納税をする人がいっぱいいる。

しかし、こうした人たちはふるさと納税がどれだけ自分が住む自治体の財政を減らしているのかを解っているのだろうか。都心の千代田、中央、港、新宿、渋谷など大企業の本社があるところは住民税とは別に法人税が入ってくるので財政は裕福だが、世田谷、杉並、練馬といった郊外の区には大企業はほとんどなく、税収は住民税が頼りになる。

こうした区の住民がふるさと納税をしてしまうと、住民税が減り、それは地方交付税を減らすことになり、地方自治体の道路や学校などの整備費用を減らさざるをえなくなる。つまり、ふるさと納税をすることは自分が住む自治体の財源を圧迫させているのである。

自分で自分の首を絞めていることも分からず、ふるさと納税をすることはやめてもらいたい。




土曜日, 12月 18, 2021

柳亭市弥が八代目柳亭小燕枝に、入船亭小辰は十代目入船亭扇橋を襲名

コロナ禍前まで月に1回開かれていた学芸大学のチョロキー寄席。そのチェロキー寄席に出演していた二つ目がこの2年で相次いで真打に昇進。桂伸三は桂伸衛門に、春風亭正太郎は九代目春風亭柳枝、そして、今度は柳亭市弥が八代目柳亭小燕枝に、入船亭小辰は十代目入船亭扇橋を襲名することになった。

正太郎が62年ぶりの大名跡・九代目柳枝を襲名するときも驚かされたが、小辰が十代目扇橋を襲名するのも驚かされる。先代が亡くなったのが今から6年前のことで、扇橋はしばらくは空き名跡になると思っていた。ところが、先代の弟子たちの推挙もあり十代目を襲名することになった。おそらく総領弟子の入船亭扇遊の相当な後押しがあったのではないだろうか。

一方、市弥が襲名する柳亭小燕枝も大名跡とはいわないまでも明治初期から受け継がれている名跡。市弥自身も言っているが、色っぽい名前で彼にピッタリである。彼の落語は決して上手いとはいえないが、なんというか色香というか妖艶性がある。今後はこうした特性を生かして、小燕枝という名を大きくしていってもらいたい。

そして、2人と一緒に真打昇進する春風亭一蔵は名を変えることなく一蔵のままに真打になる。これは春風亭にはこれといった空き名跡がなかっただけでなく、あの体格、そして語り口からすれば、一蔵という名を彼自身が大きくしていくのが妥当だろう。彼の力を持ってすれば一蔵がいずれ名跡になってもおかしくない。

それにしても、つい何年か前までは二つ目でいずれは真打になるかなあぐらいと思っていた人たちが来年にはみんな真打である。感慨深い。今後も彼らを応援すると共に彼らに続く二つ目たちも応援したいと思う。





土曜日, 12月 11, 2021

「圓朝」を読む、ドラマ化してほしいと思う

奥山景衣子著作の「圓朝」を読んだ。三遊亭圓朝と名乗る落語家は後に先にも彼(本名:出淵次郎吉)以外にいない。

今年の落語界は十代目柳家小三治、三代目三遊亭円丈と古典と新作の二大巨頭を失ってしまった。それはそれはとても残念なことだが、今の落語界は大御所二人が亡くなろうともビクともしないぐらい人材は揃っている。

古典では柳家さん喬、柳家権太楼、立川志の輔、五街道雲助などのベテランから林家たい平、桃月庵白酒、春風亭一之輔、柳家三三といった若手まで枚挙にいとわない。一方、新作にしても柳家喬太郎、春風亭昇太、林家彦いち、三遊亭白鳥などのイキのいい俊英がいる。

こんな今の落語界の基礎を築いたのはやはり五代目古今亭志ん生、六代目三遊亭円生、五代目柳家小さんあたりなのだろうが、やはり忘れてはならないのが江戸から明治にかけて現在は「古典」だが当時は「新作」を手掛けた三遊亭圓朝であろう。

前置きが長くなったが、圓朝に関する本はこれまでもに何冊も出ている。彼は相当な女性遍歴があったり、弟子や席亭といざこざがあったと聞いている。この奥山景衣子著作の「圓朝」では、圓朝の人生を割と淡々と描いていて、江戸から明治にかけての落語界を影絵の感じで読んでいってしまう。

師匠の二代目三遊亭円生からの嫉妬や反故、長男が誕生した経緯とその母親との軋轢、弟子たちを育成する葛藤と挫折、寄席の席亭たちとの攻防、歌舞伎関係者や政府関係者たちとの交流、そして、新作を作る意気込みなど、かなり豊富なエピソードが満載なのだが、筆者をそれらを落語の題材と絡めながらもさりげなく描いていく。

そんななかで面白かったのはネタバレにはなるが、圓朝は人気が出始めた頃は絵や人形など小物を多く使う芝居噺(寄席版ミニ歌舞伎)をしていたということである。今日では芝居噺を行うのはほとんどおらず、林家正雀師匠ぐらいらしい。その芝居噺主体だった圓朝がいつしか素噺になり、「文七元結」「芝浜」「塩原多助一代記」などの人情噺、「死神」「鰍沢」「牡丹灯篭」といった怪談噺と多くの名作を創っていく。また、河竹新七(のちの黙阿弥)や尾上菊五郎ら歌舞伎役者たちの交流によって、圓朝の新作が舞台化されていく様なども面白い。

これまで圓朝が描いた作品をドラマ化したものはいっぱいあったが、圓朝そのものをドラマ化したものはない。漫画「落語心中」のドラマも面白かったが、この「圓朝」をミニ大河ドラマ仕立てでドラマ化したら、視聴率は取れるかどうか解らないが、かなり面白いのができると思う。NHKよ、やってくれないかなあ。


金曜日, 12月 10, 2021

感染症の医者を見下す医者がいたなんて・・・。

もう10年以上マッサージを受けている先生は理学療法士の資格を持っていて、以前は大きな病院でリハビリをしていた。私が17年前に棘上筋断裂手術を受けて1年間リハビリを受けたことを話したり、趣味が落語という共通点があったりして、マッサージを受けながらいつもいろいろな話をする。

先日は私が「病院にいたとき、どんな先生が凄いと思いましたか」と聞くと、先生は「麻酔科の先生ですかねえ。もちろん脳外科など最先端の先生もすごいんですけど、麻酔科の先生って、ある意味生きるも殺すも麻酔次第ってところがあるじゃないですか。それに、それぞれの体型、体重、症状などを考えて、どれぐらいの麻酔をかけるのかとか図るわけじゃないですか。で、全身麻酔の手術にはつっきりだったりするわけですよ。なんか神業って感じですね」とおっしゃった。

確かに私も手術を受ける前日に麻酔科の先生と30分以上の面談と診断を受けた。それゆえに、手術は痛くも痒くもなく成功したが、麻酔が切れてからは手術した左肩は2〜3日めちゃくちゃに痛かった・・・。w

一方で先生はこんなことも言った。「今は売れっ子になっているかもしれませんが、感染症の先生はとても地味でしたねえ。酷い話ですが、医者のなかでも感染症なんてやる奴は頭の悪い奴がやるんだ、蔑んだことをいう医者もいるんですよ。でもねえ、あの方たちは地道にいろいろなデータを取っていて、いつしか感染症が減るように努力しているんです。いわば基礎研究ですよ。それなのに、医者が医者を蔑むですから・・・」と。

で、「私も感染症はずっと気にしていて、今回のコロナで一番良かったと思うのは、プロ野球でジェット風船が飛ばされなくなったことだと思っているんですよ。私はあれは流行り始めた頃から、こんなバイキンやウイルスをばら撒くものは危険だと言っていたんですよ」と。

先生は「それは気がつきませんでした。今や大皿の箸だってダメなんですから、あんな空からバイキンがばら撒かれるのはいい理由はないですよね。空気感染の最たるものですね」。

まあジェット風船は余談だが、感染症の医者を見下す医者がいるということには驚いた。これも基礎研究に力を入れない日本の弊害の一つなのかもしれない。

月曜日, 12月 06, 2021

「薩摩スチューデント、西へ」を読む

以前より幕末に海外生活をした人たちに興味があった。それゆえに、これまでに「アメリカ彦蔵」「音吉伝」などの漂流者たち、長州ファイブや咸臨丸に関する小説や資料本を結構読んできている。しかし、なぜか薩摩スチューデントに関する本は読んでいなかった。

薩摩スチューデントとは幕末に薩摩藩がイギリスに送りこんだ15人の留学生と4人の外交使節団のことをいう。15人は薩摩藩より医学、兵学、建築、工業などのいろいろな分野で学ぶことを命じられて1865年(慶応元年)に密に渡航する。この「薩摩スチューデント、西へ」(著:林望)はそのイギリスまでの航海記と勉学前の造船所や工場などの見聞記を描いている。

彼らは香港、シンガポール、ボンベイ、スエズ、マルタ島など立ち寄る港でイギリスの国力の大きさ、攘夷が井の中の蛙であることなどを認識して、世界という知識を広く得ていく。ロンドンでは2年前にイギリスに来ていた長州ファイブの3人(山尾庸三、遠藤謹助、井上勝)と遭遇。山尾(後の工部卿)がグラスゴーに赴くときに、ひとり1ポンドづつを出し合い支援するなど、いくつかのエピソードが興味深かった。

しかし、15人の留学生の生活は次第にバラバラになり、長州ファイブの5人(伊藤博文と井上馨は先に帰国)がいずれも明治政府の中枢で活躍したのに対して、薩摩スチューデントで活躍したのは畠山義成(初代東京開成学校校長)、鮫島尚信(駐仏特命全権公使)、森有礼(初代文部大臣)、松村淳蔵(海軍中将)の4人ぐらいだが、畠山、鮫島、森の3人は30代40代と早くに亡くなっている。その意味において、薩摩スチューデントの留学は成功かと言われると難しいところがある。ただし、同行した外交使節の寺島宗則と五代友厚の2人は、薩摩藩の兵器調達および明治の世に貢献をしたことは間違いない。

いつの世も知識を広く求めるのは有意義なことである。その意味において、昨今の若者たちが海外留学やひとり旅をあまりしたがらないことは残念でならない。日本の行く末が案じられる。

金曜日, 11月 26, 2021

新装開店第1回柳枝百貨店@日本橋劇場

昨日(25日)は日本橋劇場で開かれた「新装開店第1回柳枝百貨店」を聞きにいってきた。演目は下記の通り。

金原亭駒介  「金明竹」
春風亭柳枝  「寝床」
 〜 仲入り 〜
春風亭柳枝  「徂徠豆腐」(ネタ下ろし)

開口一番、前座の金原亭駒介は金原亭馬生の弟子。ちょっと愛嬌のある顔立ちとこれまたちょっと愛嬌のある語り口。「金明竹」は長ゼリフの言い立てがハイライトの噺だが、駒介はそこへ行くまでに笑いのツボを押さえて話す。華やかさや派手さはないが、基本をしっかり教えられているようなので将来が楽しみ。

春風亭柳枝のマクラは今年亡くなった柳家小三治師匠、川柳川柳師匠らの思い出話。特に川柳師匠に関しては話を進めるうちに裏話や危ない話も続出。ある意味川柳師匠の人間性がよくわかり落語家ならではの追悼になっていた。さて「寝床」は大家の旦那が下手な義太夫を披露する顛末をする噺。柳枝はこの噺を正太郎時代から得意としているが、今回は明らかにバージョンアップ。特に小間使いの繁蔵の抑揚の変化が大きく滑稽さが俄然広がる。

マクラは週刊朝日の連載を終える山藤章二の「ブラック・アングル」の話。ネタ下ろしの「徂徠豆腐」は入船亭扇辰が得意としている噺。柳枝と扇辰師匠は地元が一緒なので、ひょっとしたら教わったのかもしれない。「徂徠豆腐」は豆腐屋の上総屋七兵衛と貧乏浪人・荻生総右衛門(後の徂来)の豆腐とおからにまつわる人情噺。この噺を柳枝は導入部は自然に入り込ませ、七兵衛と総右衛門の掛け合いは緊張感を持たせ、七兵衛と髪さんの掛け合いは脱力感を持たせ、最後は心優しく盛り上げる感じで、しっかり起承転結を完結させる。お見事。



木曜日, 11月 25, 2021

半導体はゴールドと一緒なんだよ、と言ったおじさんは億万長者だろうなあ

下の写真は先日放送された「モーニングショー」のなかで紹介された世界における日本の半導体シェアの図である。

1988年、バブル絶頂期の日本の半導体シェアは世界の半分を占めていた。この年、為替レートは1ドル=125円になり、仕事や遊びで海外へ行くのもかなり楽になった記憶がある。そして、1995年ぐらいまでは全世界の40%近くを占めていて、1995年4月には一瞬ではあるが、1ドル=80円を切ったことがある。

こうなると、以前は1泊50ドルクラスの部屋にしか泊まれなかったのが、1泊100ドルクラスの部屋に泊まれるようになったことを覚えている。ちなみに、1995年5月に野茂英雄がメジャーリーグ・デビューを果たし、私はその年の6月24日に日本人メジャーリーガー初の完封勝利を遂げたのをドジャースタジアムで観た。

しかし、図を見ればわかるように1995年を境に日本の半導体シェアは徐々に落ち込みをみせるようになり、為替レートも円安へと下方傾向となっていった。

今にして思い出すのが、1990年ぐらいだろうか、ニューヨークの街角のカフェで話したおじさんの言葉である。

「半導体はお金だよ。日本は世界の半分近くのシェア持っている。半導体はゴールドと一緒なんだよ。だから、三菱はロックフェラービルを買えるし、多くの日本企業の看板がブロードウェイに並ぶんだよ」

当時の私はまだ半導体のことのことを分かってなく、パソコンが普及することは分かっていたものの、半導体はパソコンだけに使われるものであり、電化製品から車までありとあらゆるモノに半導体が必要になるとは分かっていなかった。それゆえに、私はおじさんに「半導体は大事だけど、それよりパソコンがいかに身近になる方が必要では」と答えた。そしたら、おじさんは

「半導体はパソコンだけでなく、ありとあらゆる装置の基本になる。車も飛行機も船も動くモノみんな半導体なくして動かなくなるよ」

そして、まさにその通りの世の中になった。あのおじさんは今どうしているのだろうか。インテルの株を買ったのだろうか。マイクロソフトの株を買ったのだろうか。アップルの株を買ったのだろうか。

先見の明を持っていたおじさんは今は億万長者になっているに違いない。

火曜日, 11月 23, 2021

水際対策、検疫体制の更なる強化を

ヨーロッパを中心に世界的に新型コロナウイルスの感染拡大は止まっていない。これはワクチン未接種者が多いからだという見解もあるが果たしてそれだけであろうか。

一方、アジアでは、日本、インドネシア、インド、タイなど一時大流行したにもかかわらず、落ち着いているところや下火になっている国が多い。そんななかで韓国だけが感染が止まらないのが不思議でならない。ワクチン接種が煩雑だったとかいうが、果たしてそれだけなのだろうか。

ヨーロッパにしろ韓国にしろ、私はその背景に宗教が関係しているようでならない・・・。

そんな他国の事情を詮索するよりも、日本のことを考えると、感染状況は明らかに抑えられている。東京の陽性者数は11月第1週が142人、第2週が171人、第3週が123人、と完全に底を打っている状態である。これまた不思議である。いくら普段は誰しもがマスクをしているからだというが、飲食店はもうほぼ完全に元の黙阿弥状態。マスク会食している人などはほぼ皆無である。

このような状況下であるためか、政府は26日から1日の入国者制限を現在の3,500人から5,000人に引き上げるという。空港での検査態勢を強化したことで、入国枠を広げても感染拡大につながる恐れは低いと判断したからだという。参考までに今年の訪日外国人の数は下記の通りである。

1月:46,500人   【第3波】
2月:7,400人
3月:12,300人
4月:10,900人
5月:10,000人   【第4波】
6月:9,300人
7月:51,100人   (オリンピック関係者)
8月:25,900人   【第5波】
9月:17,700人
10月:22,100人

1月は年末年始でやはり人の流れが多く、7月と8月が多かったのは東京オリンピックのためである。これが1日の入国制限を5,000人まで引き上げらると、おそらくひと月の入国者は倍増近くの4~50,000人になるのではないかと思われる。そのことは、感染リスクがこれまでより倍増、いやそれ以上になるということである。

水際対策、検疫体制の更なる強化をしなければ第6波はやってきてしまう。



月曜日, 11月 22, 2021

「競馬の神様」が降臨してきたー!

競馬に興味のない人はスルーしてください。
昨日「競馬の神様」が降臨してきました。 競馬の神様と言えば大川慶次郎。ご存知の方も多いと思いますが、大川慶次郎は1950年代から90年代まで活躍した競馬評論家。競馬および競馬評論に尽力した人ですが、なかでも有名なのが4度にわたって翌日の競馬を予想で的中させた「パーフェクト予想」です。ただ、大川が当てたのは6枠連単(後に8枠連複)の馬券しかなかった時代で、申し訳ないが現在のような馬連、馬単などという時代より、当たる確率は高かった。それでも、全レースということは関東、関西の24レースを当てたことになり、それはそれは驚くべきことであり、彼に「競馬の神様」という称号が与えられるのは当然のことです。 で、話は戻ります。昨日の東京競馬場で行われた全12レース。私はなんと1レースから10レースまでの馬連(1・2着の馬を当てる)を10レース連続的中させたのです。ただ、私は大川慶次郎のように前日予想ではなく、パドックの馬をしっかり見てからの的中ですから、大川とは比較のしようがありません。しかし、10レース連続的中なんてなかなかできるものではありません。私のこれまでの連続的中は3〜4レースぐらいだったと思いますので、10レース連続的中なんて「競馬の神様」が降臨したとしか言いようがありません。 万馬券を当てるのも競馬の醍醐味ですが、連続的中というのも醍醐味のようです。そのことを悟った1日でした。

午前中の的中結果 

水曜日, 11月 17, 2021

ワクチン未接種の人はある程度の制限がされるのは承知してもらいたい

東京の陽性者数が30日以上50人を下回っている。3週連続で週の感染者数が100人台で明らかに下げ止まりでいる。しかし、お隣の韓国では日本と同じぐらいワクチン接種が進んでいるにも関わらず感染者数は減っていない。一時はK防疫と胸を張っていた韓国だったが、今やその面影もない。文在寅政権は相当な打撃を受けているに違いない。

日本は確かに今は感染状態が落ち着いているが、いつまた韓国のようになってもおかしくない。そうならないためにも、何度もいうが、ワクチンおよび治療薬などの防疫体制、PCRなどの検査体制、空港など検疫体制を徹底しなければならない。そうしないと医療体制がまた逼迫しかねない。

なかでも徹底すべきは検疫体制である。インフルエンザはだいたい海外から入ってくると言われている。コロナにしても第1波は中国からの観光客、第2波は海外からの帰国者、そして第5波はオリンピック関係者が感染を広めたのは確実なのだから、今後も海外から訪日客を徹底的に検査、検疫すべきである。

一方で気になるのがワクチン接種率の低下である。10月末日の接種率は1回目78.0%、2回目72.5%だった。それが半月経った11月15日の接種率は1回目78.9%、2回目75.6%である。このままでいくと11月末日に1回目接種が80%を超えることいは難しい状態になった。そして、年内にはほとんどの都道府県でワクチン接種を終了する。

結局のところ国民の10人に2人は打たないことになる。まあ、子供や高齢者、アナフィラキシーなど恐れのある人がいるので、最終的にはおおよその見当ではあるが、20人に1人ぐらい、国民の5%(625万人)ぐらいが打つのを拒否した可能性がある。

今後はこうした人たちが次に来るであろう第6波のときに罹患率が高くなるので、それを守るなり防ぐ対策を練らねばならなくなっている。PCR検査の完全無料化は無論のこと、海外渡航の制限、病院・介護施設などでの面会制限などある程度の制限はいかしかたがない。

ワクチンを打つか打たないかは自由である。ただし、海外にあるようなロックダウン的行動制限は絶対反対だ。だが、感染拡大防止のためある程度の制限が課せられることは承知してもらいたい。