月曜日, 1月 09, 2012

『私が愛したウルトラセブン』を観て思う


『ウルトラマン』が放送開始されたのは1966年7月で私は当時小学校6年生だった。当然ながらウルトラセブンを夢中になって観た。しかし、中学校に入り部活に熱中しはじめたり、深夜放送を聴くようになってからはウルトラシリーズを観ることがなくなってしまった。それゆえに私がリアルタイムで観たウルトラシリーズはこの第1作の『ウルトラマン』とその下地を作った『ウルトラQ』だけであった。

その後の『ウルトラマン』や『帰ってきたウルトラマン』は再放送で知ることになるが、『ウルトラセブン』はアンヌ隊員の美しさに惚れ惚れしながら真剣に観た。そして、作品のなかに宇宙人は侵略者じゃないんだ、迷い子たちなんだという思いがそこらに散りばめれたメッセージに、幼い頃に観た『ナショナル・キッド』を彷彿させるロマンを感じさせてくれた。

そして、先日BS−1で放送された市川森一追悼番組の『私が愛したウルトラセブン』を観ると、あの時代のああした番組に関わった人々の夢を追い求めた姿に胸があつくなった。私も芝居という一夜限りで消える虚構の世界に携わっていたので、儚く虚ろなものほど美しいということを知っている。いみじくも「儚く」という文字は「人」に「夢」と書くではないか。

私が小学生の頃に観ていた夢はなんだったろう。今宵は満月である。その月を見ながら、遠い日の夢を思い出してみたい。

0 件のコメント: