大相撲名古屋場所が開かれているが、いつもながら枡席はガラガラで、名古屋での相撲人気はさほど高いとは思えない。同様に毎年11月に行われる九州場所も空席が目立ち、「満員御礼」の垂れ幕が下がるのは週末ぐらいである。このような状態はここ数年以上続いていて、大きなお世話かもしれないが、日本相撲協会は現行の6場所制(東京3場所、大阪・名古屋・福岡各1場所)を見直すべきではないだろうか。
6場所制になったのは1958年からであるが、このときはテレビはまだほとんど普及しておらず、交通網も発展しておらず、また外国人力士もおらず、現在の状況とはまったく異なっていた。そのために、栃若人気、柏鵬人気などによって名古屋や福岡でも連日多くの観客が集まり賑わっていた。
しかし、時代は明らかに違う。今は2013年で1958年から55年も経ってしまった。残念ながら名古屋場所(7月)と九州場所(11月)は年1回開くほどの興行価値があるとはとても思えない。もし、相撲協会が真摯に相撲の全国普及を考えるならば、7月場所は札幌と仙台の隔年開催、11月は名古屋と福岡の隔年開催にするべきではないだろうか。その昔は地方巡業といえば東北と決まっていたが、昨今は地方巡業も減っているのだから、ここは本腰を入れて北海道および東北での興行を考えてはどうだろうか。
そして、積極的に海外興行も行うべきである。今年、大相撲は2008年8月のウランバートル以来5年ぶりに8月24日・25日にインドネシアで巡業を行う。来年は6月にモスクワでの公演も予定されている。この他にも東南アジアの3都市から開催の名乗りがあるという。メディアおよび航空網の発達、グローバル経済化などから大相撲は海外での開催が増えてもおかしくないのである。なによりも日本の伝統文化を知らせることと親善外交のためにも、年1回は海外へ行ってもらいたい。
相撲協会はそろそろ名古屋場所や福岡場所に見切りをつけて、海外を含めた新展開を考えた方がいいのではないだろうか。
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