水曜日, 7月 31, 2013

美食日記「レストラン・ヒロミチ」(恵比寿)

その昔、恵比寿といえば新橋のようにオジさんたちが楽しむ飲み屋があるぐらいで、決してお洒落な街ではなかった。ところが、ガーデンプレイスが出来てから町は変貌。美味しいお店もどんどんできるようになり、いまや東京での押しも押されもせぬグルメ・タウンになった。

そんな恵比寿に2009年4月にオープンした「レストラン・ヒロミチ」。オーナー・シェフの小玉弘道さんは南仏モンペリエの「ジャルダン・デ・サンス」(当時三ッ星)などの名店で修業。帰国後、赤坂「シュマン」にて6年間シェフを務めた実力派。お店はさほど広いとはいえないが、白を基調としたシンプルな作りで、壁面にある緑の絵と、一面ガラス張りの外に生えている竹の緑が落ち着いた空間を演出してくれている。

さて、今回は同行の母親が美味しいお肉を食べたいというリクエストがあり、お店にちょっと無理を言ってコースメニューを少し変更させていただき下記のようになった。これで10,000円というのは、一流フレンチとしてはかなりリーズナブルではないだろうか。ちなみに、もう少し安いコースもある(下記ホームページ参照)。

なお、ワインは料理に合わせてグラスワインをいただく「ワイン デギュスタシオン」というお任せにして、フランスの赤ワイン白ワインを愉しませてもらった。ちなみに、私はワインに関してはかなりの無知で、大概ソムリエや同伴者の薦められるがままに飲んでいる。(笑)

・アミューズ・グール(2品)
・冷たい前菜「アボカドのテリーヌ、魚介類とキャビア添え」(写真左上)
      (or “定番”人参のムースとコンソメジュレ、ウニ添え)
・温かい前菜「ブータンノワールのカリカリポテト包み」(写真右中)
      (or 鴨フォアグラのポワレ、パルメザンのリゾット)
・魚料理  「花ズッキーニとオマール海老ムースと稚鮎のフリット」
・肉料理  「和牛肉のポワレ、有機野菜添え」(写真左下)
・肉料理  「豚肉の小皿」
・デザート 「熱々チョコレートケーキ、赤ピーマンのアイスクリーム添え」
・食後のお飲み物と小菓子

料理はどれもこれも美味しいのだが、なかでも写真の3品は素晴らしかった。冷たい前菜はちょっとイタリア料理っぽいがアボカドと魚介類が絶妙にマッチして舌触りもよく、アボカド好きの私には堪らなかった。温かい前菜のブータンノワール(豚肉の血と脂を凝縮したもの)は赤ワインにフィットして、思わず「セ・ボン」(美味しい)ではなく「トレビア〜ン」(素晴らしい)と口にしたいほどだった。そして、肉料理の牛肉のポワレはめちゃくちゃに柔らかいというほどではないものの、なんというか肉の旨味だけが凝縮された味わいだった。ひょっとして熟成牛? また、一緒の野菜もどれもが甘みがありこれまた申し分がなかった。

という感じで、料理はしっかりしたソースをベースにしたいわゆるクラシック・フレンチという伝統的な感じではなく、かといって泡ソースをベースにしたモダン・フレンチという感じでもなく、小玉弘道というシェフの気軽にフレンチを楽しんでもらいたいモットーと個性が表れているパーソナリティ・フレンチとでも言うべきではないだろうか。そのためかどうか知らないが、お客さんのほとんどは比較的若い女性ばかりで、誰もが肩肘をはらず料理とトークを楽しんでいるかのようだった。

最後に、ここで私をちょっと喜ばせてくれたのは、お皿のバラエティさだった。白い磁器、茶色の陶器、そして透明なガラスと、料理にマッチしたセンスのいい皿やカップがいろいろと登場。もちろん、盛り付けも申し分なく十二分に目でも楽しませてくれる。また、サービスには綺麗なお姉さんもいてちょっと嬉しい。(^_^)

※店内の照明のために写真が少しハレーションを起こしていることをご了承ください。

レストラン・ヒロミチ
http://www.restaurant-hiromichi.com/



0 件のコメント: