金曜日, 5月 10, 2019

春風亭一蔵 & 春風亭朝之助@チェロキー寄席

一昨日(8日)は学芸大学「Cherokee LIVE TAVERN」で開かれた春風亭一蔵と春風亭朝之助出演の「チェロキー寄席」を聞いてきた。一蔵と朝之助は共に江戸弁落語を得意とする春風亭一朝の弟子。売れっ子の春風亭一之輔は彼らの兄弟子にあたる。演目は下記の通り。

春風亭一蔵  『浮世床』
春風亭朝之助 『壺算』
 〜 仲入り 〜
春風亭朝之助 『猫と金魚』
春風亭一蔵  『子別れ・下』(子は鎹)

春風亭一蔵のマクラは弟弟子の朝之助の話。彼が腰が低いのは昔やっていたバイトのせいと。『浮世床』は幾つかの小咄を合わせた落語だが、一蔵は髪結い処に描かれている絵をめぐる話の「床屋の看板」と、字が読めない男が本を読むという「変な軍記」を割とサラッと演じる。

春風亭朝之助のマクラは一蔵の答え合わせかのような学生時代のバイト話。『壺算』は二荷入りの甕を買うために口八丁手八丁で詐欺をする噺。朝之助は師匠譲りの一生懸命に演ずるが、ちょっとカラまわり気味な部分も。もう少し抑揚をきかせた方がいいのかもしれない。

仲入りも短く、朝之助が『猫と金魚』を。これはご隠居が猫から金魚を取られないようにするというドタバタ劇。こちらはご隠居が主人公ということもあり、前半の『壺算』に比べて抑揚をきかせながらもじっくりと滑稽に話を進めていく。確実に手中に収めている。

『子別れ』は代表的な人情噺で、登場人物は基本的に大工の熊五郎、別れた髪さん、そして息子の亀の3人。この噺、かなりの大ネタであり、また二つ目の実力が試される演目でもあるのかもしれない。それゆえに春風亭一蔵も大汗をかきながらの大熱演。一蔵が演じる熊五郎は改心した大工をどっしりと演じるが、息子の亀がちと物足りない。もっともっとこまっしゃくれた子供でもよかったのでは。

さて、チェロキー寄席も数えて第38回とか。第1回は2015年10月のはずだから3年半以上になる。しかし、お客さんの数は正直いつも寂しい。そろそろテコ入れをしないといけないのではないだろうか。やはり夜8時開演というのは遅すぎると思う。夜8時開演となると終演は10時前後になってしまう。こうなると年配層や遠方の落語ファンは躊躇してしまう。他の寄席と同じように夜7時開演9時終演にするべきではないだろうか。チェロキーは学芸大学駅東口から徒歩1〜2分と近いのだから。

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