金曜日, 3月 20, 2020

感染者を増やさない日本の“おしぼり”文化

日本がヨーロッパに比べて感染者数が増えない理由を考えてみた。
 
まず今回の新型コロナウイルスの感染は、飛沫感染より接触感染の方が強いもしくは大きいのではないだろうか、と私は思っている。
 
最初の中国・武漢が爆発的感染したのは、もちろん何の知識もなかったから仕方がないが、その後も中国全土に広がった理由は中国の食事形態にあるからではないだろうか。武漢は大都市といってもまだまだ古い町並みは多く、多くの住民は食事を家族や友人らと大人数で食べる。それゆえに、対人距離は非常に近い。一方で、北京や上海などはもはや日本と同じ核家族のために、感染リスクが低かったのではないだろうか。
 
そして、ヨーロッパである。イタリア、スペイン、フランスなどラテン系の国々は日頃から家族だけでなく親戚や友人同士で集まって食事をすることが多い。加えて、その時にはハグ(抱擁)、キス、握手などのボディコンタクトは当然であり、これは食事による感染と共に感染リスクが非常に高い。それゆえに、爆発的感染が起きてしまったと思われる。それに近いのが日本ではおおらかな風土のある北海道なような気がする。
 
そんななかで、日本の感染者数が少ないのは政府が意図的にPCR検査数を抑えていることもあるが、日本にはハグ、キス、握手といった習慣がないことが、災い転じて福となすではないが功を奏しているのではないだろうか。加えて、今は日本は核家族&1人暮らしが多いために、接触リスクが中国やヨーロッパより極めて低い。そして、中国の医者も言っていたが、日本の衛生意識は海外に比べて圧倒的に高い。普段の手洗いの習慣はおそらく世界一と言ってもいいかもしれない。
 
そのいい例が“おしぼり”である。海外のレストランでおしぼりを出されたことがあるのは日本料理店だけであるが、国内ではおしぼりを出さない飲食店はほとんどない。また、コンビニでも食べ物を買うと小さなおしぼり(ウエットテッシュ)をくれる。このように日本は日頃から手洗いの習慣が徹底されている。また、トイレのあとにしても、欧米は手洗いをする人は2〜3割しかないとデータもあるようだ。それに比べれば、日本人は9割以上の人が手洗いをするように思う。
 
こうしたことから日本はヨーロッパに比べてまだ爆発的感染が起きていないのではないだろうか。ただし、慢心するべからず。

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