木曜日, 5月 20, 2021

『どうらく息子』の再開を願う

緊急事態宣言になると、飲み屋はやっていないし、ジムもやっていないので、とにかく夜が長い。。。そこで夜になると、前回の緊急事態宣言と同じようにまた漫画を読みはじめてしまう。前回は『へうげもの』『陽だまりの樹』『天地明察』などの歴史を題材にした漫画を読んだが、今回はまず初めに落語ものの尾瀬あきら『どうらく息子』(全18巻)を読了した。

落語を題材にした漫画というとドラマ化された『落語心中』が昨今では有名である。ただ、私にとってあの漫画はふき出しの文字が小さかったり、話の展開になんか無理があるような感じがして、手放しで喜べるほどの読後感はなかった。それに対して『どうらく息子』は現実の落語家の歩み方と落語の演目をうまくリンクさせながら、オーソドックスに描いていてとても読み易かった。

ただ『どうらく息子』も『落語心中』ほどではないが読後感に満足がいかない。というのも、主人公の落語家は見習い、前座、二ツ目までは昇進したが真打にはなっていない。現実的には二ツ目から真打になるまでは10年以上かかるので、その間をダラダラ描くことはできない。しかし、二つ目の後半に入ると厳しい現実やら、結婚・出産などがあったり、地方公演が増えたり、そして真打昇進へのドキドキ感などいろいろある。

『どうらく息子』は「ビッグコミックオリジナル」での連載が2017年3月に終了した。そろそろ再度連載が始まってもおかしくない。というより、そう願いたい。



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