月曜日, 5月 17, 2021

『おちょやん』は面白かった

浪速千栄子の人生をモチーフにした連続テレビ小説『おちょやん』が先週終了した。浪速千栄子というと、我々の年代には「オロナイン」のおばさんというイメージしかなかったが、彼女の波乱に富んだ人生はドラマとはいえ大変興味深かった。ヒロインを演じた杉咲花をはじめトータス松本、星田英利といった一癖も二癖もある脇役陣の好演もあり、毎日楽しく観ることができた。

その『おちょやん』の最終回の最後のシーンになぜか感心してしまった。写真にあるようにヒロインのおちょやんが娘と一緒に歩いているだけの何気ないシーンなのだが、私はなぜかその彼女たちの横を取り抜ける大工がもつ道具箱に目がいってしまった。w

昭和の中ごろまでは大工は各々がああした木製の道具箱を持っていた。それはおそらく江戸時代からの伝統だと思う。そして、私も中学生のとき(小学生のとき?)だったと思うが、学校で道具箱を作ったことがあり、その出来栄えが良く、その後、家で永らく使用していた。

しかし、今や大工が持つ道具箱は強化プラスチック製のものばかりで、なんとも味気がない。いったいいつから風情のないものになってしまったのだろうか、と思ってしまう。ということで、『おちょやん』はこうした昭和の風情をもいろいろ思い出せてくれたドラマだった。

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