昨日(29日)はめぐろパーシモンホールで開かれた「落語教育委員会」を聞きに行ってきた。出演者と演目は下記の通り。
兼好・歌武蔵・喬太郎 コント「演芸千一夜」
春風亭与いち 「代脈」
三遊亭兼好 「町内の若い衆」
〜 仲入り 〜
三遊亭歌武蔵 「支度部屋外伝」(北の富士?)
柳家喬太郎 「錦の袈裟」
最初のコントは先日年の差27歳結婚をした歌武蔵師匠イジり。しかし、オチは「噺を聞くときは携帯電話は切りましょう」と結ぶ。少し滑った部分もあるコントだったが、でもオチは大事です。
春風亭与いちは春風亭一之輔の2番目の弟子で二ツ目。「代脈」は名医の弟子の銀南が代診に出かけるという滑稽噺だが、淀みもなくテンポもよく噺をすすめる。ただ、何かもの足りない。それは間というかクスグリがないからではないだろうか。男前だし滑舌もいいので、今後はもう少し余裕を持って高座に上がることを期待したい。
三遊亭兼好という落語家は3人以上の落語会でトップを務めるのにうってつけの落語家である。なんといっても明るい。お客さんに飛び込んでいくのも早いし、場を暖めるというか、会場を和ませる力をもっている。「町内の若い衆」も素晴らしかった。
三遊亭歌武蔵は意外にもパーシモンホール初登場。そのせいか最初は目黒区の敷居が高いのか少し手探り状態だった。しかし、いつものように「支度部屋外伝」で今年の優勝力士の話などをしていくうちに、居所を見つけたようで北の富士勝昭に関する話をモノマネを交えながらどんどん披露していく。北の富士勝昭、御年80歳。いずれ本当に落語の題材になるような人だ思う。歌武蔵師匠、お願いします。
柳家喬太郎はマクラもそこそこに「錦の袈裟」に。喬太郎師匠は歌武蔵師匠と違ってパーシモンホールにはたびたび登場しているいわばベテラン。ただ、昨日はマクラが短かったせいか、普段よりノリが悪い。それゆえに「町内の若い衆」も与太郎が花魁にモテて、他の若い衆の嫌味がサラッとしていて毒気がない。誕生日前の喬太郎師匠はいつもほど弾けていなかった。