木曜日, 9月 04, 2008

学力テストの地域格差を考える

先日(8月29日)、文部科学省が今年4月22日に実施された全国学力テストの結果を発表した。その結果、秋田、福井、富山など日本海側の県が2年連続で好成績をあげるが、沖縄、北海道、大阪などが2年連続低迷して、学力の地域格差が鮮明になっていることが明らかになってしまった。

それでは、どうしてここまで格差が生じているのかを、我ながら最近は退化しつつある脳味噌をしぼって考えてみたが、思い浮かんだのが離婚率との関連性であった。下記の離婚率は、厚生労働省が2006年に人口千人あたりに何組の離婚数があるかを調査したもので、全国平均は人口千人あたりで2.04組だった。

第1位 沖縄県  2.68    〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
第2位 大阪府  2.37   第42位 秋田県  1.68
第3位 北海道  2.36   第43位 岐阜県  1.67
第4位 宮崎県  2.34   第44位 福井県  1.66
第5位 福岡県  2.25   第45位 島根県  1.64
第6位 和歌山県 2.21   第46位 富山県  1.61
第7位 高知県  2.19   第47位 新潟県  1.52

ご覧のように一目瞭然で、日本海側は離婚率が低く、学力テストで低迷した道府県の離婚率が高いのである。

また、下記の都道府県別生活保護率(2004年調査)によれば、生活保護を受けている率は都道府県は北海道、福岡、大阪、青森、東京、沖縄、高知、徳島といったところが高く、富山、岐阜、福井、愛知、静岡、石川、新潟、山梨が低い。

こうなると、学力テストと家庭環境はかなり密接であると言わざるをえない。つまり、学力は学校の力だけでなく、家庭の力が大きいということである。母子家庭や父子家庭だと、生活することだけで大変であり、なかなか子供の教育や躾というところまで手が回りにくい。子供の宿題を見てあげたり、塾通いをさせるも難しいに違いない。

まだまだこの学力テストにおける地域格差の根本が何かわからないが、大阪の橋下知事が「大阪の公教育は崩壊している。府教委は最悪だ。教育委員はみんなお飾り」と批判したところで、大阪府全体の問題として捉えないと、学力アップには繋がらないだろう。

都道府県別生活保護率
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/7347.html

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