月曜日, 6月 27, 2011

いまだに政治家のなかには藩閥学閥閨閥意識がある

1年前に菅直人が内閣総理大臣に就任した。市民運動出身者が首相になるとは、日本もついにここまで来たかと、多少なりと喜んだ。ところが、すぐに組閣した内閣を「奇兵隊内閣」と自らが表した。これは自分の生まれ故郷である山口県と、大河ドラマ『龍馬伝』を意識して、そう呼んだのだろうが、私はこの言葉にかなり失望した。

というのも、日本の政治家たちが依然として薩長藩閥意識のなかで生きているのだなと思ったからである。薩長閥の流れをくむ自民党の政治家が言うならまだしも、市民運動家にして社会市民連合(社民連)という小さな組織から這い上がってきた政治家の発する言葉とは思えなかった。

日本の政治家はいまだに明治維新を意識している人が多いような気がする。大阪府の橋下知事にしても「維新の会」という名をつけて、まるで幕末の志士気取りでいる。歴史を意識をすることは大切ではあるが、それを模倣するようでは今日の政治家としは情けない。

今の時代はもはや一国のことだけでなく、全世界を見据えた政治をしなくてはならない。その意味においては、今の日本の首相は藩閥学閥意識や党利党略といった狭い了見を棄て、しっかりと国民と国家のことを考え、それでいて国内および国外の両視点から物事を判断できるような人になってもらいたい。ただ、残念なことにそのような資質をもった政治家がいるように思えない。

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