「アジュール フォーティーファイブ」は六本木ミッドタウン内にあるリッツ・カールトンホテルのフランス料理店。“アジュール”とはフランス語で青という意味で、45階のレストランから望める湾岸エリア、東京湾、房総半島の景色のことを表している。私たちが訪れたのは夜であったので、東京湾こそ見えないもの、眼の前の東京タワー、レインボー・ブリッジなどのライトアップや、遠くに房総半島の灯り、加えて羽田や成田から飛び立つ飛行機の点滅灯を楽しむことができた。
とまあ、完全なデートスポット的なテーブル席に着いたものの、今回はこうした光景はあくまでも背景画に過ぎず、主役はあくまでもお料理。スー・シェフの山中賢二さんにどのような美味しい料理を食べさせてもらえるかであった。で、料理のコースは下記の通り。
・オシェトラキャビア"アジュール 45"カリフラワームース(写真右上)
・鰻のフォワグラムース、 ミルフィーユ仕立て 赤ワインゼリー バルサミコ
(or ブリとホタテとミル貝のカルパッチョ)
・アワビと野菜のフリット サルミソース サングリアのフォーム(写真左下)
・ブイヤベース 旬の魚、野菜のジュリエンヌ、サフランアイオリ
・ブルターニュ産チュルボ(カレイの一種)
・能登牛フィレ肉のソテー(写真右下)
・特選チーズ
・ルビーポートソース 無花果のシャーベット
まず初めの一品が素晴らしい。キャビアが美味しいのは当たり前として、キャビアの下に隠れているカリフラワーのムースが粘り気があるにもかかわらず味はさっぱりしていて、キャビアの塩味をうまく引き立てくれる。ビールやシャンパンとの相性はもちろんだが、これをパンにつけて食べるのはかなりの贅沢であった。すみません。w
2品以降も海鮮を主体とした料理が続き、フレンチというより素材的にはイタリアンと思われそうだが、フレンチ特有のしっかりしたソースによる味つけがされている。そのなかで、私が一番圧倒されたのが、3品目のアワビだった。アワビというとコリコリ感というイメージがあるが、この料理はそのコリコリ感に芳醇な柔らかみが加わり、サルミソースと共にこれまで味わったことのない豊穣な食感が口から胃の奥まで伝わるようであった。ブラボーものである。他にも初めて食べるカレイの一種のチュルボは、肉厚にもかかわらずサクサクと食べられ、最高級の能登牛フィレ肉もまろやかな味わいで申し分なかった。
食事中に山中さんと話をしたり、海外研修の一環としてサービススタッフとして働いている若いイケメンのスイス人とイタリア人と会話をしたり楽しんでいたら、なんと4時間半も過ごしてしまい、これまでのレストラン滞在時間最長記録を更新してしまった。そして、このことは時を忘れた至福の時間を過ごしたという証しでもあったことは言うまでもない。
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