木曜日, 5月 07, 2020

BCG接種国とそうでない国の違い

BCG接種はいうまでもなく結核予防のために行われている。日本では1951年に結核予防法が制定され、70歳以下の接種率は99%である。
 
戦前日本は結核大国であった。明治時代から昭和の戦後まで長い間「国民病」「亡国病」と恐れられていた。特に昭和になってからの1935年から43年までの死因第1位は結核だった。人口10万人あたりの死者は毎年200人以上を超え、1943年には男性94,623,女性76,850の計171,473人が結核でなくなっている。それが戦前からの研究成果や海外からの技術導入によって、1951年からBCG接種が行われるようになり、結核で亡くなる人は減少していった。それでも、2018年の死者は2,204人もおり、罹患率も人口10万人あたりで12.3人(死亡率は1.7人)もあり中蔓延国となっている。
 
全世界での結核患者は毎年1000万人以上いると推定されていて、インド、インドネシア、中国、フィリピン、ナイジェリア、パキスタン、南アフリカの7か国で全体の64%が占められているという。一方で、患者数が少ない国は欧米諸国に多く、下図(10万人あたりの結核患者数)を見ていただければ、イギリス、フランス、スウェーデン、オーストラリア、オランダ、デンマーク、カナダ、アメリカは10万人あたりの患者数が10人を下回っている。アメリカの2.7人(死亡率は0.2人以下)はちょっとすごい数字である。


 
さて、新型コロナウイルスである。何度も書いているが、BCG接種を受けている国の感染者数および死者数は受けてない国より明らかに低い。日本、台湾はBCG日本株を接種、韓国は日本株 or ロシア株を接種。中国はロシア株、ドイツはデンマーク株(ただ東ドイツはロシア株)を接種している。そのおかげで、BCG接種を行っていないアメリカ、カナダ、イギリス、フランス、スペイン、イタリアより圧倒的に感染率も死亡率も低い。
 
つまり、BCG接種は新型コロナウイルスになんらかの予防効果を示していると言わざるをえない。今回のウイルスが結核菌と類似しているのか(菌とウイルスの構造は全く違うが)、それともBCGに対して弱いのかどちらかではないだろうか。ただ、今後感染が拡がると思われる南米やアフリカでウイルスが変異する可能性があるので、まだ一概に安心はできない。

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