金曜日, 5月 15, 2020

初メリカリは木曽海道六十九次の複製画セット

知人のARさんがFacebookに私が好きな浮世絵師・渓斎英泉の木曽海道(街道)六十九次の絵をアップしているのを見て、なんとなくムラムラ(英泉は春画の天才)して、木曽海道の絵は売っていないかなあと検索したら、なんとメルカリで1978年(昭和53年)に読売新聞社が出した複製画72枚セット(定価はおそらく3万円)を2,000円で売っていた。そこで急遽メルカリ会員になって、買うことができた。

品物は翌々日に届いたが40年以上前のものとは思えないほど保存状態も良く、汚れやシミもほとんどありませんでした。おそらく出品者のご家族が購入したものを断捨離したのでしょうが、この複製画セットとは別に、信州そばつゆ、信州限定プリッツというお土産に、おそらく東京では品不足であろうという配慮からかティッシュペーパー1箱までついてきました。ありがたいです。

木曽海道六十九次は当初は英泉がすべてを書くはずだったのですが、版元といざこざがあったために、英泉が描いたのは24枚で他は歌川広重が描いている。広重は東海道五十三次に労力を使いきってしまったせいか、正直この木曽海道の絵はあまり面白味がない。というのも、広重の絵は静的で旅情感を出しているのに対して、英泉は動的な絵で躍動感というか生活感が滲みでている。その違いが大きすぎる。しかし、版元は英泉のこうした絵を嫌い、英泉は手を引いたのではないかとも言われている。

さて、その英泉が描いた24枚の中で、私は日本橋、深谷、倉賀野、奈良井の4枚が好きである。日本橋には江戸の華やかさと活気が描かれ、深谷には仕事に向かう遊女たちの陰影が見事に描かれている。そして、倉賀野では茶屋で働く女と子供たちの姿が生き生きと描かれ、奈良井では名産品の商いのやりとりが軽やかに描かれている。このように英泉の作品はエネルギッシュかつバイタリティがあり、見るものを魅きつける。今にしてみれば英泉が六十九次すべてを描いていたなら、広重の東海道五十三次と並ぶ大傑作が完成していたに違いない。もったいない・・・。


  


 


ということで、初メルカリ。メルカリデビューでした。

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