都議会議員選挙の結果がでた。当初の予想では都民ファーストが大幅減少して、自民公明で過半数は獲得するのではと言われていた。しかし、結果は都ファは議席数を減らしたものの30余を獲得して、都政に影響力を残すことはできた。一方で、自民公明は公明は全員当選したものの、過半数には届かず当初の目論見を達成することができなかった。
さて、全選挙区の分析などはできないが地元の目黒区の結果分析をしてみたいと思う。
2017年の都議選(写真左)では都ファの候補が圧勝をして、2位を公明、3位を共産が獲得して、自民候補は共倒れした。あれから4年、今回は低投票率で組織票のある政党が有利と思えた。それゆえに、当初は自民、公明は確実で最後の席を都ファと共産が競り合うと予想された。実際、今回の有効投票数は98,227票で、前回の113,690票から15,463票(13.6%)も減っている。
ところが、今回は写真右にあるように、1位を都ファの現職が前回から票数を半減させてもトップ当選。2位を創価学会の組織票がある公明の現職が維持して、3位を立民の新人が当選した。次点との差はわずかで、共産の現職は6票で涙を流す結果となった。また、今回も2人を擁立した自民は共倒れとなった。
で、分析であるが、都ファの伊藤悠はもともと民主党の現職だったが、前回の都議選で都ファに鞍替えして圧勝。今回も知名度と小池都知事支持層を取り込んで当選することができた。2位の公明の斉藤泰弘は手堅い組織票で当選。ただし、今回はコロナ禍ということで公明(=創価学会)お得意の「友だち作戦」(F作戦ともいう)ができず、前回より2500票余も減らした。
そして、3位には激戦の末、立民の新人西崎翔が共産の現職里見定子を僅差の6票で競り勝った。これには選挙協力をした両党にとってほろ苦い結果になったのではないだろうか。2人があと500票づつ取っていれば、公明の斉藤を落とすことができたからである。もし、投票率が前回並であればその可能性はなくはなかった・・・。
最後に自民党は2回続けて共倒れとなった。4年後の都議選では必ず1人の候補者に絞るだろう。そして、今回の選挙で「自民党唯一の公認候補」と偽言活動を続けた鈴木隆道の政治生命は完全に断たれた。