昨日(15日)は港区立伝統文化交流館で開かれた「第34回芝浜落語会〜柳枝の會〜」を聞きにいってきた。演目は下記の通り。
入船亭扇ぱい 「金明竹」
春風亭柳枝 「かぼちゃ屋」
春風亭柳枝 「うなぎ屋」
〜 仲入り 〜
春風亭柳枝 「船徳」
開口一番、前座の入船亭扇ぱいは入船亭扇遊の四番弟子。「金明竹」で4回行う長ゼリフの言い立てをとても滑舌よく、かつまた微妙にニュアンスを変えながら捲し立てる。それもそのはず彼は元NHKアナウンサー。落語家の前職はいろいろだがアナウンサーという人は過去にいるのだろうか。これで師匠がもつ艶や遊びなどを身につけたら末恐ろしい逸材になる。
「かぼちゃ屋」は掛け値なしでカボチャを売る二十歳の与太郎噺。与太郎噺であるから馬鹿馬鹿しいに決まっている。それなのに笑ってしまう、いや笑わせてしまうのが芸である。カピバラ顔の春風亭柳枝にはこの噺が似合う。w
「うなぎ屋」はうなぎ屋の主人がうなぎを上手く捌けないどころか捕まえることもできないというドタバタ噺。どうも今回がネタ下ろしだったようだが、そんなことを微塵も感じさせない出来。ただ、このネタが彼にあっているかどうかはちょい微妙・・・。
「船徳」は船屋の若旦那が新米船頭を勤めるという滑稽噺。「うなぎ屋」は笑いを誘わせるが毒がない。一方で「船徳」は毒がいっぱいである。こういうチクリとした噺を柳枝はいい味を出す。今後も磨きをかけていってもらいたい。
次回は9月16日(木)。今回は感染者数増加の煽りを受けて少ない客席だったが、とてもいい雰囲気の会場でもあるので次回はもっと多いお客さんが訪れることを願っている。
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