メジャーリーグ(MLB)を観ていて、黒人選手が少なくなったなあ、と思う。
データなどによると1970年代は3割は黒人選手だったのに、現在は8%までになっているという。確かに大谷翔平が所属しているロサンゼルス・エンゼルスにしてもロースター(登録選手)ではレンヒーフォ内野手、イグレシアス投手だけだと思う。ただ、この2人はベネズエラとキューバ出身でアメリカ生まれではない。アメリカ生まれの黒人選手となると、現在はマイナーに落ちているがプロスペクトのジョー・アデル外野手だけであろう。おそらく他のチームでも同じような傾向ではないかと思う。
では、なぜこれほど黒人選手が減ったかといえば、野球はバッドにグラブにとお金がかかるからだと一般的に言う。しかしそれは間違いだ。フットボールもヘルメットや防具などにそれなりのお金がかかる。黒人選手が減った最大の理由はフットボールのNFLの台頭であろう。
MLBは1軍ロースターが1チーム26人なので30チームで780人である。それに対してNFLは1チーム45人なので32チームで1440人になる。人数が倍近く多い分、それだけプロになれるチャンスは多い。またフットボールはアメリカ以外の国でほとんど行われていない。
そして、現在のMLBはどんなポジションでもこなせるユーティリティ・プレイヤーが求められているのに対して、NFLはオフェンスはオフェンス、ディフェンスはディフェンスと専門職にはっきり分かれている。
黒人の身体的能力および感情などを考えると、やはり野球よりフットボールの方が黒人向きであり、彼らもそちらを選択するのだろう。このために、もはやアメリカの高校や大学野球では黒人選手が全くいないチームがごく一般的になっているという。
こうなると、ジャッキー・ロビンソン、ハンク・アーロン、バリー・ボンズ、アレックス・ロドリゲスといったアメリカ生まれの黒人選手はもう生まれないのだろうか。野球好きとしてはかなり寂しい・・・。
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