火曜日, 9月 01, 2009

国民審査における「1票の格差」

衆議院選挙と同時に実施された最高裁判所裁判官の国民審査の結果は、審査対象となった裁判官9人はいずれも信任された。ちなみに、罷免させるには有効投票の半数を必要としている。ちなみに、国民審査は今回が21回目だが、これまで罷免された裁判官はひとりもおらず、罷免を求められた率の最高は15.2%だそうだ。

さて、今回の結果は下記の通り。

 氏名(出身)    罷免要求票数

 桜井龍子(労働省) 4,656,462(6.96%)
 竹内行夫(外務省) 4,495,571(6.72%)
 涌井紀夫(裁判官) 5,176,090(7.73%)
 田原睦夫(弁護士) 4,364,116(6.52%)
 金築誠志(裁判官) 4,311,693(6.44%)
 那須弘平(弁護士) 4,988,562(7.45%)
 竹崎博允(裁判官) 4,184,902(6.25%)
 近藤崇晴(裁判官) 4,103,537(6.13%)
 宮川光治(弁護士) 4,014,158(6.00%)

この結果を見ると、約400万の人は全員に × 印をつけたように思われる。私も以前は全員に × 印をつけていたことがあるが、今回は選挙公報と一緒に入っていた「最高裁判所裁判官国民審査公報」を、選挙公報などより時間をかけて読み、涌井紀夫(罷免率1位)と那須弘平(罷免率2位)の2人に × 印をつけた。

なぜこの2人だけに × 印をつけたかといえば、この2人は2年前の大法廷での衆議院議員選挙における1票の格差判決において、最大で2倍以上の格差がある現状を違憲ではないという判決をしたからだ。

この他に「国民審査公報」には痴漢事件無罪判決、音楽教諭の「君が代」伴奏職務命令判決など数多くの事例があげられていたが、結局、涌井紀夫、那須弘平の2人だけに × 印をつけた。

なお、桜井龍子が涌井紀夫、那須弘平に続いて罷免率が高いというのは、たまたま名簿掲載のトップにきてしまったからである。

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