東急ハンズがカインズに買収されることになったが、その背景には東急による渋谷再開発が影響しているような気がする。
2013年3月に東急東横線の渋谷駅が地下化され、地下鉄副都心線と直結するようになった。これ以降、沿線住民にとって東横線の渋谷駅は非常に使いづらくなった。乗り換えに便利なのは田園都市線・半蔵門線だけで、他のJR山手線・埼京線・湘南新宿ライン、京王井の頭線、地下鉄銀座線の乗り換えは以前より面倒になった。面倒になったと共に、以前以上に迷路状になった。
加えて、駅周辺以外の商業施設へ行くのも不便となり、東横線沿線住民にとって渋谷駅は魅力的でなくなり、通過駅になってしまった。実際、私もデパートは伊勢丹に行くようになったし、映画館にしても渋谷ではなく、新宿や六本木へ行くようになった。以前はよく行っていた東急ハンズ、渋谷Bunkamuraなどへ行く機会がガタンと落ちてしまった。
こうした影響は東急ハンズの売り上げにも影響していたと思う。同じことは東急本店にもあり、東急本店は2023年春以降に解体して、併設されているBunkamuraと一体化した施設にするという。しかし、東急のなかでも最も購買力がある住民が多い東横線の駅が地下にあるようでは、新しい施設に人が集まるかどうかは疑問である。こうした施設は駅周辺の再開発地域に作れば良かったのにと思わざるをえない。
渋谷の再開発はいったいいつまで続くのか知らないが、東横線沿線住民、特に高齢者にとって、渋谷はもはや通過駅になっていると言っても過言ではない。
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